【働くママの労働問題】「休憩時間はいらないから1時間早く退社したい!」これってできる?[社労士が回答]
働くママの「休憩」にまつわる疑問に、社会保険労務士が回答。我が子が家で親の帰りを待っているなら、1分でも早く家に帰りたいもの。子どもが夏休みといった長期休暇中であれば、なおさらです。働くママの仕事周りの疑問や働き方に関する悩みなどに、社労士の小西道代先生がお答えします。
0歳児を育てながら独学で「保育士資格」取得! スキマ時間勉強術4選正社員で働いているママだけでなく、派遣や契約、パート、アルバイトなど、どんな形態でも家庭と仕事の両立は大変。そこには問題や困りごとが生じます。社会保険労務士であり、行政書士でもある小西道代先生が、ママたちが持つ仕事周りの疑問や働き方に関する悩みに回答。第1回は、休憩にまつわる疑問について答えます。
─働くママの声─
子どもが夏休み中なので、早く家に帰りたい!
休憩なしで構いません。8時間ノンストップで働いたら、1時間早く退社できますか?
休憩にはルールがある!
子どもが家で親御さんの帰りを待っているなら、親としては早く帰りたいのは当然です。しかし、休憩を取らずに8時間ノンストップで働くことも、休憩時間の1時間分を早く退社することもできません。
これは労働基準法で、働く時間に応じて休憩時間の最低限の長さが決められていることと、休憩は仕事の合間に取ることが定められているからです。
つまり、9時~18時(休憩1時間)の勤務の場合、休憩を始業直後の9時~10時に取って10時から仕事を開始することもできません。
休憩は、仕事で負った心身の疲れを回復させるためや、事故やミスを防ぐために仕事の合間に取らなければなりません。親であれば、子どものために早く帰宅したいところですが、働くうえでの最低限のルールは守るようにしましょう。
─働くママの声への回答─
休憩は労働基準法で、休憩時間の長さや取り方が定められているため、休憩を取らずに8時間ノンストップで働くことも、1時間早く退社することもできません。
働く時間が6時間以内なら、休憩は取らなくてもいい
休憩は、働く時間に応じた長さや仕事の合間に取ることが定められていますが、これは労働時間が6時間を超える場合に該当する法律です。
つまり、6時間以内なら休憩は取らなくてもいいので、子どもが帰ってくる時間に自宅にいたいという場合は、短時間でギュッと凝縮して働くのも手です。
働く時間と休憩について
・働く時間が6時間以内→休憩は取らなくても構わない。
・働く時間が6時間超~8時間以内→少なくとも45分の休憩が必要。
・働く時間が8時間超→少なくとも1時間の休憩が必要。
フルタイムで働くか、短時間で働くかなど、どのような働き方をするかは家庭の事情によります。子どもの年齢や家族の生活スタイルを踏まえて、それぞれが家庭に合った働き方を選択してください。