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たこの仕入れ価格高騰でたこを断念して、ソーセージを入れた「たこ焼き」を食べてみた! 荒川区・宝来屋

ロケットニュース24

毎年毎年、いや毎月毎月、何かしらの商品の値上げが伝えられる。少なくともこの2~3年の間に、モノの価格は驚くほど上がったと感じるのは気のせいではないはず。そうなると、単価の安いものを販売している企業やお店は、苦しい決断に迫られることになる。値上げに踏み切るか、それとも商売そのものを考え直すかだ。

都内のとある甘味処では、たこ焼きの要(かなめ)、味と名前を象徴するたこそのものの高騰によって、材料としてのたこを断念し、ソーセージを入れて販売している

実際に食べてみると、悪くはない。むしろちゃんと粉モノとして成立していることがわかった。ただ、少し味気ない気がしなくもないけど……。

・たこからソーセージへ

たこを抜いたソーセージ入りのたこ焼きの販売をしているのは、東京メトロ町屋駅から徒歩約5分のところ、都電荒川瀬沿いにある「宝来屋」である。

昔馴染みの甘味処でたこ焼きのほか、たい焼きやかき氷・アイスクリームなどの販売を行っている。きっと地元の子どもたちのおやつスポットとして活用されていることだろう。

ちなみにこちらの定番商品は、「ハム & マヨネーズ」のたい焼きなのだとか。そのほか自家製の「カレーたい焼き」やソーセージとミートソースが入った「ナポリたい焼き」などもある。

ふと見ると、お知らせの貼り紙が。たこの価格高騰によって仕入れが難しく、代替品としてソーセージを入れているそうだ。販売価格は5個200円、10個でも400円となっている。かなり安い。

この価格設定だと、たこを入れると赤字になることは容易に想像がつく。おそらく低価格を維持するために、やむなくたこからソーセージに切り替えたのだろう。子どもも利用するお店であることから、簡単に値上げるをするわけにもいかないのではないし……。

・全然悪くない、けど…

さて、その味はどんなものなのだろうか? ソーセージ入りたこ焼き(10個税込400円)とハム & マヨネーズのたい焼き(税込150円)を1尾購入して帰った。

たい焼きの見た目は、一般的なものと同じ。おそらく養殖(まとめて焼ける焼き型)ものではないだろうか。

厚めの生地にハムとたっぷりのマヨネーズが入っている。この組み合わせは鉄板だよね。

味もサイズも小腹を満たすのにちょうど良い。それが1尾150円、横浜くりこ庵でも1尾190円(小倉あん)、1丁焼き(天然)の鳴門鯛焼本舗なら1尾300円(十勝産あずき)である。その半額と考えるとかなりの良心価格だ。

そして気になっていたソーセージ焼き。見た目には、たこと全然違いがない。黙っていたら、中にたこが入っていないことに気づく人はいないだろう。

1個皿にとって、全方位から眺めてみても……、うん、絶対たこ焼きだな。見た目ではそうとしか判断できない。

だが、半分に割ると中にたこはない。あるのは、ダイスカットされたソーセージである。でも、それほど違和感はないんだけどなあ。おそらく食感も近い気がするのだが、はたしてその味は……。

実際に食べてみたところ全然悪くない。というか普通に美味しい。たこほどの歯ごたえはないんだけど、食材としては生地・ソースとの相性も良い。思ったほど違和感はないな。その日編集部にいた羽鳥とサンジュンにも食べてもらったところ、2人とも口を揃えて「悪くないね」と答えた。

しかしこれをたこ焼きだと思って食べると、少々物足りなさは否めない。たこは旨味も持ち合わせているので、噛むほどにその旨味が感じられるけど、ソーセージにそれがないんだよなあ。後半の美味しさの伸びが足りないというか……

歯ごたえも柔らかいので、それならサラミとか入れても面白いのかも。イカというのもアリかな。食感は頼りないけど旨味を望めるかもしれないしな。

いずれにしても物価高は続いている。たこだけでなく主要な材料の小麦粉も高くなっているので、10個400円では厳しいはず。悩みどころではあると思うのだが、お店を続けて頂くためにも、5個300円(10個500円)くらいまで値上げしてもいいような気もする。とにかく、長く商売を続けて頂けることを願うばかりである。

・今回訪問した店舗の情報

店名 甘味 宝来屋
住所 東京都荒川区荒川6-21-3 小笠原ビル1F
時間 11:00~19:00
定休日 日・月曜

参考リンク:宝来屋
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

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