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“趣味は人間狩り” 居住スペース7000平米!上級国民の豪華すぎる邸宅を大公開『我来たり、我みたり、我勝利せり』本編映像

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“趣味は人間狩り” 居住スペース7000平米!上級国民の豪華すぎる邸宅を大公開『我来たり、我みたり、我勝利せり』本編映像

ミヒャエル・ハネケ、ウルリヒ・ザイドル監督を生み出したオーストリアより、新たな鬼才ダニエル・ヘールス、ユリア・ニーマン両監督作品『我来たり、我みたり、我勝利せり』が、6月6日(金)より公開される。このたび、“上級国民”と呼ばれる主人公・アモン一家の優雅な暮らしぶりがわかる本編映像が解禁となった。また、その豪華な邸宅が実在の個人宅であることが明らかに。

エレガントな“上級国民”の戯れに裁きの鉄槌は下るのか?

本作は、2024年「サンダンス映画祭」、「ミュンヘン映画祭」に出品され話題となった。「ユーモアは危険な時にこそ最高に力を発揮する」という信念を持ち、観る者に笑いと怒りを同時に起こさせる『Davos』(未)の監督デュオダニエル・ヘールス、ユリア・ニーマンの日本初公開作品だ。製作は、カンヌ、ベネチア、ベルリンの世界三大映画祭を賑わせた『パラダイス三部作』『サファリ』のウルリヒ・ザイドル。金持ちのアンタッチャブルさを極限まで誇張し、歯止めがないシステムの結末と、人々が自分の行動に責任を持たない世界の危険性を明らかにする。

主人公は、エレガントな億万長者であり、愛情深いファミリーマンで、趣味の狩に情熱を注いでいる。しかし、アモンが狩るのは動物ではない。莫大な富を抱えた一家は“何”だって狩ることが許されるのだ。アモンは狩りと称し、無差別に“人間”を狩り続けている。一方娘のポーラはそんな父の傍若無人な姿を目の当たりにしながら“上級国民”としてのふるまいを着実に身につけていく。ある日、ポーラは父に“狩り”に行きたいと言い出す。しかし、“上級国民”である彼を止められるものは何もない。何者も彼らを止めることはできない。他人の言葉でも、ジャーナリズムの証拠でも、民主主義の法律でも。今あるのは自由だけだ。限界も不可能もなく、暴力もない。富を持つ者は自由に好きなように行動し、誰にもどうすることもできない。マキャベリストの家族研究では、金持ちが親切で与えるふりをするのと同じくらい、恐ろしく暴力的になりうるという。恐ろしいほど不快なこの物語は私たちのすぐ隣にある物語なのだ。

映像では、天井も窓の高さも計り知れない広すぎる豪奢な家具が美しく配置された自宅のリビングに帰ってきた長女のパウラ。両親と妹たちが神妙な面持ちで座っている様子に思わず自分も座り話を聞く体制に。母が口を開き、「実はね…」と言うと、「弟か妹が生まれるのよ!」と急に笑顔になりサプライズ発表。すると、家族全員立ち上がりハグ。執事は大きめのクラッカーを打ち鳴らし、家政婦たちは子供用のシャンパンを持って登場。もう1人の執事は拍手要員。と言う豪華でスマートな役割分担がされている。末の2人はクラッカーから出た花吹雪でより一層部屋を汚しながら遊び、長女と両親は子供用シャンパン片手に乾杯、と言うなんとも優雅な一幕だ。

すると、そこに警察が尋ねてくる。長女のパウラが万引きしたという。「お金を払うのを忘れたの」と悪びれずに言うパウラ。“人間狩り”をしても咎められない彼らが、万引きでどうにかなるわけもない。果たして、この一家を止められるものはいるのか!?

映画の撮影を行ったアモンの豪邸は、ベートーヴェンのパトロンの1人であったアンドレイ・ラズモフスキー侯爵のラズモフスキー宮殿が舞台となっている。居住スペースはまさかの7000平米を誇るウィーン最大の個人邸宅で、約1400点のプライベート・アート・コレクションも所蔵している。まさに、この映画の撮影に相応しい桁外れの大富豪“上級国民”の邸宅にて行われていたのだ。

アモンは超富裕層と呼ばれるレベルの金持ちで、彼の趣味である人間狩りですら、誰も止めることができない。アモンは“狩り”と称し何ヶ月も無差別に人を撃ち殺し続けている。そして、娘のパウラは、そんな父親の傍若無人な姿を目の当たりにしながら、“上級国民”としての振る舞いを着実に身につけていく…。アモンを裁くことはできるのか!?恐ろしいほど不快なこの物語にあなたは果たして耐えられるか?

『我来たり、我みたり、我勝利せり』©2024 Ulrich Seidl Filmproduktion GmbH

『我来たり、我見たり、我勝利せり』は6月6日(金)よりヒューマントラストシネマほか全国公開

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