ソニーグループ、KADOKAWA買収を検討、津田大介が解説
ソニーグループが出版大手のKADOKAWAの買収を検討していることが、関係者の話で分かった。両者の交渉は早ければ数週間以内に成立する可能性があるという。
野村邦丸アナウンサーがパーソナリティを務めるラジオ番組『くにまる食堂』(文化放送・月曜日~金曜日9〜13時)11月20日の放送は、このニュースについて、ジャーナリストの津田大介氏が解説し、注目ポイントとしてカドカワの教育事業を挙げた。
野村邦丸(パーソナリティ)「ソニーグループのカドカワ買収のニュース、どう見てますか?」
津田大介「驚きはあったんですけど、良いところに目を付けたなって思いました。今年、カドカワは情報流出があって、ニコニコ動画などのサービスが使えなくなり、社内システムまで影響を受けるというセキュリティ事故の事案がありました。今、ようやく落ち着きを取り戻しているんですけど、今後の企業経営を左右する大きな事案であったので、今後、カドカワどうなるのかな?と思っていました。そうした中で、ある種、ソニーが手を差し伸べた状況になります。ソニーとカドカワは、シナジーはあると思います」
邦丸「相乗効果はあると?」
津田「今、ソニーはソフトウェアやコンテンツに力を入れていて、業績は絶好調なんです。また、ソニーはサイバーセキュリティにも力を入れています。ソニーは流通するコンテンツを握ることで、世界的なコンテンツの覇権を握ろうとしている。ソニーにとっては、シナジーはあるけど、カドカワの創業家一族は複雑な思いがあるかもしれないですね」
邦丸「角川書店ですからね」
津田「僕は決まる気がしてますね。それなりの金額の規模にはなるでしょうね。個人的な注目ポイントは、カドカワは出版事業もコンテンツ事業もやってるんですけど、今一番伸びてるのはN高、S高の教育事業なんです。今、学生の数は2万6千人以上いて、日本最大の通信制の高校を運営しています。オンラインの教育の分野の覇権を握ろうとしていて、これから大きな収益を上げていくわけです。ここのところは、カドカワとしてすごく重視しているはずなので、この部分までソニーに売るのか?切り離すのか?がポイントになってくると思います」
邦丸「通信教育、ガラッと変わりましたよね」