犯罪心理学は 現場でどのように役立っている?!犯罪心理学のおもな使われ方とは?【図解 犯罪心理学】
防犯、捜査、裁判、更生に使われる
犯罪心理学という学問は、私たちの生活の中でどのように役立っているのでしょうか。
第1には防犯です。防犯のためには、都市や家を犯罪に強い設計にするという環境設計、あるいは自分の身を守りやすい空間を作るという取り組みなどが重要になります。また、それを実行していく上でベースのひとつとなるのが、「割れ窓理論」です。これは、1枚の割れた窓があるとそこは誰も管理していないということがわかり、やがてその付近は無法化していくという考え方です。
第2に挙げられるのは、捜査です。犯罪が起きて犯人を見つけるとき、プロファイリングなどの手法を使ってどんな人物が犯行を行っているかを特定していきます。
第3には、裁判です。現在は、日本でも裁判員制度が行われています。そこで裁判に関わる一般の人の選定やケアなどに、犯罪心理学は使われます。もちろん、裁判を公平に行うための、精神鑑定なども重要なことです。
最後は、犯罪を犯した人の更生の支援です。とくに犯罪を犯した少年への矯正などが中心ですが、それ以外にもカウンセリングや心理療法を使って犯人の立ち直りを支援します。
このように、現在の社会で犯罪心理学が扱う分野は幅広いものです。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 犯罪心理学』