磯子から「F1」目指す 森在住・村田きょうだい
磯子区森在住の村田将輝さん(20)と龍星さん(13)は、モータースポーツで世界の舞台を目指して戦っている。昨年9月の磯子まつりでパレードにも参加した2人。世界最高峰の「F1」での活躍を夢に掲げ、全国各地のレースに参戦している。
昨年9月に行われた磯子まつり。産業道路でのパレードに登場したレース用のフォーミュラカーとレーシングカートに乗っていたのが、将輝さんと龍星さんだ。
初めは子どもから大人まで楽しめるレーシングカートから始めた2人。車が好きだった将輝さんの影響で、約5年前に龍星さん、続いて将輝さんも競技を始めた。
F4からの挑戦
将輝さんは昨年、フォーミュラカーによる国際自動車連盟(FIA)公認の国内大会「FIA―F4選手権」に参戦。世界最高峰のF1の下位カテゴリーで、プロドライバーへの登竜門の位置付けにあたる。
初挑戦の年は、5月から12月にかけて富士スピードウェイや鈴鹿サーキットなど全国各地のサーキットでレースに出場。レーシングチーム「ZAPSPEED」の一員として、7大会で14戦のレースを走り抜いた。思うような結果は出せなかったというが、「成長はできたと思う。春からどこまでできるか楽しみ」と振り返る。
一方、レーシングカートチーム「73R」に所属する龍星さんは、カートでさまざまな大会に参戦してきた。昨年は「ROTAXMAXチャレンジ」シリーズに挑戦。上位進出はできなかったが、実戦で経験を積んだ。世界大会出場につながる可能性があるため「まずはカートで世界大会に出て、フォーミュラで兄と一緒に戦いたい」。今年は御殿場のサーキットを拠点に、大会参加を重ねる予定だ。
息子2人の挑戦を応援する父の貴洋さんは「敷居が高いイメージのモータースポーツ。2人には地域に根差したドライバーを目指してもらいたい」と話す。普段はエアコンなどの空調工事を施工する企業を営むが、2人が所属するチームと一緒に磯子まつりや各種イベントなどの機会を通じてモータースポーツの普及も願っている。
将来について将輝さんは「やるなら一番上を」と話し、F1のモナコグランプリを含む世界三大レースの制覇を夢に掲げる。龍星さんも「夢はF1のワールドチャンピオン」。世界最高峰の舞台を目指し、きょうだいで挑戦を続けていく。