東京湾発!タチウオ&アジの「リレー釣り」って?どっちも食べたいから両方釣っちゃおう!
タチウオも釣りたいし、アジも旬だ! 1度の釣りで2度美味しい…そんな願いを叶えるには? 季節やタイミングを選びますが、船に乗って2つの釣りモノを楽しめる「リレー釣り」なら、釣り人の欲を満たしてくれます。今回はリレー釣りの魅力を、(少し前の釣りですが)実釣の模様を交えてお届けしましょう。
夏はタチウオとアジの季節
少し前の話になりますが今年の夏の話…。普段お世話になっている、羽田の「えさ政釣船店」さんにて「今年もやっとタチウオが当たり始めて来たねぇ」なんて話を船長としていたら、「そろそろタチウオとアジのリレー船始めるけど来ない?」とのお誘い。「ええ行きますよ! 行かせていただきますとも!」と2つ返事。
リレー釣りとは?
リレー釣りとは、1回の乗船時間中に2種類の釣りを行う、なんとも贅沢な釣りなのです。釣果は流石に限られますが、多彩な魚がヒットする可能性が高い実に楽しい釣りスタイルです。
既に頭の中は「ムニエルかなぁ。それとも、なめろうをつまみに一杯ってのもいいなぁ」なんて食欲全開。これが私の釣りの原動力です。
タチウオとアジの両方をねらうタックル
釣りたい! と思ったそのときから釣りは始まっています。今回はリレー釣りということもあり、当然タックルも2種類用意するのが通常なのですが、そこはズボラな私。「道具は軽くしたい。人生は楽したい」と、1タックルでなんとか済ませられないものか思案しました。「ライトアジのビシ(オモリ)が40号指定なので、テンヤ40号固定でいけるんじゃね?」と安直な思考で、手元にあるタックルを厳選しました…。
タチウオへの対応を優先に考え、ライトアジは「まぁなんとかなるか」といった考えの結果が以下(参考タックル)の具合です。
2種類のタックルを用意したほうが正解なのでしょう。でも、1タックルにまとめていたほうがアングラーも忙しくないですしね。多分…(笑)。
【参考タックル】
●ロッド:
タコエギ BB S175(シマノ)
●リール:
レオブリッツ 200J(ダイワ)
●ライン:
UVF PEデュラセンサー×8+Si²(ダイワ) 2号
●テンヤ:
タチウオ用テンヤ 40号 グロー系
ROUND1.テンヤタチウオ
そんなこんなで釣行日。乗船手続きを終えて船長やおかみさんとくだらない話をしていたところ、続々とお客さんが乗船。しかし…、なんか違和感……? なんと、乗船客の半分近くが女性だったのです!! いや、ここの船宿は確かに女性客が比較的多めなのですが、今日は一体どうなってるんでしょう? なんか流行ってる? 確かに最近は、女性アングラーがバンバン釣っている動画をよく目にはしますが…。
何はともあれ華やかな船中となりました(やや恐縮)。オジサンはそっとしておいてください。危害は加えませんので。
さて、出船後は剣崎沖へ。そして剣崎名物のタチウオ船団に合流しました。当日は風があったこともあり船団は横一列。キャストしたら届いちゃうくらいの接近戦です。既に釣れ始めている船もチラホラ。さあやりますか!
当日用意したテンヤは海中で光るグロー系と赤金を用意。そしてテンヤに取り付けるイワシは、スーパーにて事前に購入しておいたものを使用。頭付きと頭を取ったものを半々で用意しておきました。
まずは頭を取ったイワシをテンヤに取り付けていざ実釣開始です。
テンヤの釣りは誘いが重要です。頭に思い描いた誘いの方法は、電動リールというメリットを活かしつつ、
(1)電動にて、超スローでのただ巻き
(2)電動にて、スロー巻きに「トントンシャクリ」
(3)「トントンシャクリ」にストップを加えた誘い
といった順番で攻めていくことにしました。
まずはただ巻きを試してみましたが、ウンともスンとも反応なし。今日はそういう日じゃないのねと納得。そうなれば、「トントンシャクリ」に移行です。
船長の指示ダナである水深50m~60m前後をトントンと丹念に探っていくと、シャクリにストップを加えた瞬間にガツンとアタリ到来。久々のタチウオの引きにやや興奮しながら、顔を見せてくれたのは指4本程のなかなかのサイズでした。
その後アタリが遠のくも、船長から「昨日のお客さんが置いてったサバなんだけど、使ってみない?」と小ぶりのサバをもらったので、半信半疑で小サバをテンヤに巻くとこれが大当たり! サバの内臓を残しておいたのがよかったのか、1投ごとにタチウオが食らい付いてきました。「さすがですねぇ」と褒められてオジサン(私)も上機嫌。…でも、周りもだいたいこれくらい釣れているようです。「それでもいいの、分かってるの。今は釣果に浸らせて」。
いやーそれにしても、これは楽しい! ハイパートントンタイムですよ。途中ヒットしない時間帯もありましたが、飽きない程度に釣れて10尾でタチウオタイムは終了。家族で食べることを考えたら十分ですね。
ROUND2.ライトアジ
次に、日が高くなってきたところで第2ラウンドのアジ釣りへ。船は川崎方面の運河へGO。船長からレンタルでビシタックルを借り、アジの仕掛に青イソメを付けてさぁ開始です。
目の前にでっかいタンカーを眺めながら、水深10m程の浅いタナを攻めました。電動リールで…(リールの開発者様ごめんなさい。電動使わず全部手巻きです)。
何はともあれ、アジ釣りの聖域ともいえるタナは海底から3m。ここにコマセと仕掛を同調させるのがアジ釣りの絶対条件です。使用しているロッドがエギタコ用の胴が強いものだったので、安心してシャクれました。そして釣れました。20cm程の食べごろサイズのアジが、2尾3尾と追い食いで上がってくるといった感じです。こういった数釣りも楽しいものですね。
ちなみに、周囲のアングラーの大半は手巻きリールでした。私は一度だけ、水深7mから電動リール使って巻いてみたのですが、電動の巻き上げ音に、周囲の目が一斉に私に向いてしまうといった始末…(汗)。ごめんなさい、二度としません。やってみたかったんだもん。
そんなこともありつつ、アジ釣りを楽しんでいましたが、その後、諸事情にてポイントを移動。あれだけ釣れていたアジが全く釣れなくなっていまいました。そして、なぜかカサゴが入れ食い状態に。青イソメを付けていたからなのか、カサゴ以外にも多彩な魚種が釣れるポイントでした。ポイントをちょっと移動しただけでここまで変わるとは! 釣りとは不思議なものです。
結局アジ50尾、カサゴ10尾程を追加して納竿と相成りました。
自宅に戻ってもうひと勝負!
リレー釣りということもあり、乗船客のみなさんも満足のいく釣果であったらしく、みなさん笑顔でございます。「あーでもないこうでもない」「あそこがすごく釣れた」などと、下船時に話に花が咲いていました。私も同様に東京湾を楽しめました。
片付けを終えると、楽しい釣りの時間もそこそこに帰路に就きました。家に帰れば腹を空かせた子どもたちが待っているのです。帰宅後は台所にてもうひと勝負!
私、学生時代のアルバイトが魚屋だったこともありまして、魚料理が大好き(腕は別として)。タチウオは1本を「カルパッチョなお刺身」に(妻向け)。もう1本は「ムニエル」に(子ども向け)しました。そしてアジは、定番の「なめろう」と「葱タタキ」に(私のアテ)。
カサゴは家族全員のリクエストで「アクアパッツァ」にしていただきました。こういった定番レシピが結局一番喜ばれるのかな。
やっぱり1釣行で2度美味しい「リレー釣り」っていいな~と感じた今回の釣行。ライトなタックルなのに多彩な魚種が釣れて楽しめました。何より美味しい! 来週もう1回行っちゃおうかな。
釣り・アウトドア好きな一般ライターさんを強力募集中!!
詳しくはコチラ!
レポーター
プロフィール:たきがわ
ワカサギからマグロまで、潮の向くまま気の向くままに突っ走る3児のカミナリ親父。船のエサ釣りメインですが、節操なく流行りの釣りに手を出しています。本業であるSEの仕事もそこそこに、週末は最高の食材を求め釣りに出掛けています。