レディー・ガガ「『ジョーカー3』はやりません」と自虐ジョーク ─ ラジー賞受賞に「私、受賞だ〜いすき」
コミック映画に新たなる革命を起こした『ジョーカー』(2019)の続編として期待と共に登場しつつ、予想外の世界的不評に見舞われた『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』(2024)は2025年の(ゴールデンラズベリー賞)で、最低スクリーンコンボ賞(ホアキン・フェニックス&レディー・ガガ)、最低前日譚・リメイク・盗作・続編賞を受賞。すっかり不名誉な一作への出演を果たしたレディー・ガガは人気番組サタデー・ナイト・ライブにホスト役で出演した夜、『フォリ・ア・ドゥ』の自虐ネタでアメリカの視聴者を大いに笑わせた。
SNLことサタデー・ナイト・ライブは、トークや音楽で楽しませるお馴染みのコメディ・バラエティ番組で、番組の冒頭にはホスト役による寸劇(オープニング・モノローグ)が披露されるのがお馴染みだ。ダークパープルのボブヘアに白いドレス姿で登場したガガはご機嫌な様子。歌手としてのジョークを挟んだ後に「私は今、役者なんです!」と小躍りして見せ、「私が真剣な役者としての技術をお見せできるような映画を慎重に選んできました。例えば、『ジョーカー2』とかね」と自ら挙げ、「どうやら、最高な映画だと思ってもらえたみたいですね。ホアキンと私なんて、ラジー賞で最低映画賞にノミネートもされましたから。しかも受賞しました。最低スクリーン・デュオ賞です」と自虐ネタでニューヨーカーを湧かせる。
「私、受賞だ〜いすき!ラジー賞のおかげでEGORTに近づきました!EGOTみたいなものですよね。傷つきますけど!」と続けるガガ。EGOTとは・エミー賞・グラミー賞・トニー賞を全制覇することを表す言葉で、ガガはそこにラジー賞(Razzie)のRを挟んでいる。
その後もガガはいくつかのジョークを挟んだのち、「真面目な話、ニューヨーク出身の私にとって、SNLのホスト役を務められるのはすごく特別なことです!ここにいるみなさんのことを尊敬しています」と愛嬌たっぷりの笑顔を振り撒いてから、「だから今夜はお約束します、演技と、歌をお見せして、『ジョーカー3』はやらないことをね」と楽しそうに自虐して見せた。
実際、仮にガガが『ジョーカー3』に乗り気であったとしても、おそらく製作されることはないだろう。『フォリ・ア・ドゥ』は2億ドルとされる製作費に対し、興収も2億ドルと収支上は大赤字。監督のトッド・フィリップスも公開前から、「物語は語り尽くした」として続編へのアイデアはないことを。
「アーティストである以上、人から好かれないこともあるのは受け入れなければいけない」。ガガは以前、『フォリ・ア・ドゥ』が歩兵に終わったことについての胸中を吐露していた。「自分が意図した通りにつながりを持てなかったとしても、前進しつづけるわけです。人生でそういうことが起きると、コントロールするのは難しいんですよ」。