【リアル給与明細】40歳、事務職。子ども2人を育てられるか不安……。老後も心配です【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな給与明細を大公開。質問内容から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【40歳 事務職】
【リアル給与明細】40歳、事務職の場合
プロフィール
40歳、女性
建設業の事務職
▼現状
ボーナス:年間30万円
労働時間:月133時間(残業なし)
家族構成:夫(40代、会社員)、子2人(小学生)
世帯年収:660万円
【相談内容】給料が生活費で消えて貯金ができません。今後、娘2人をしっかり育てられるか不安もあります。お金のことで夢や進路を諦めさせたくありません。老後の生活も心配です。
解説するのは……
◆綾瀬わか
FP2級ライター。元中学校・高校の国語教員。
資産形成や社会保険、教育等に関するお悩みを解決するお手伝いをしています。教員時代のスキルを生かして、相手に寄り添いながらわかりやすくアドバイスすることが得意です。より多くの方々が安心して生活できるようにお役に立ちたいと思っております。
事務職の平均年収よりも低めの水準
質問者さんは、お子様の進学を考えるともう少し給与を増やしたいとお考えのようですね。
事務職の平均年収は510万円*。
質問者さんの年収は236万円ですので、平均よりも低めの水準と言えます。
*……参考:厚生労働省「jobtag」
そのため、ほかの会社の事務職への転職をご検討されてもよいかもしれません。
7年間継続して勤務されていますので、転職する際にそのキャリアを評価してもらえるでしょう。
国の教育ローンや奨学金も視野に入れて
子ども1人あたりの教育費は、すべて公立の場合でも小学校で202万円、中学校で163万円、高校で179万円*、大学で243万円*かかります。
世帯年収に占める年間在学費用の割合は平均14.9%*。子ども2人が同時に国公立大学に在学すると年間約107万円かかりますが*、現在の世帯年収660万円の約16%ですので、負担できない金額ではありません。
*……参考:文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」
*……参考:文部科学省「国立大学等の授業料その他の費用に関する省令」
*……参考:日本政策金融公庫「教育費負担の実態調査結果」
ただし、一人暮らしや私立大学への進学を希望されると教育費の家計圧迫が予想されます。
そのときは国の教育ローンや奨学金制度も視野に入れましょう。
国の教育ローンは子ども1人につき350万円まで借りられます。
日本学生支援機構の奨学金との併用もできますので、大学資金を補えるでしょう。
老後資金はNISAのつみたて投資で形成
老後の生活に不安をかかえておられるようですが、社会保険に加入されていますので、国民年金と厚生年金を受給でき手厚い保障が受けられます。
それでも給与をあまり貯蓄に回せないと老後の生活が不安ですよね。
そんなときはNISAのつみたて投資がおすすめです。
毎月1万円であっても、年利3%の運用で20年後には328万円になります*。
老後まで十分に時間がありますので、つみたて運用によるリスクを抑えた効果的な資産形成ができますよ。
*……金融庁「つみたてシミュレーター」をもとに算出
まとめ
・事務職の平均年収よりも低めのため転職も考えて。
・国の教育ローンや奨学金で教育費を補う。
・老後資金はNISAのつみたて投資で形成。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。