【リアル給与明細】技術職の男性。家賃が高く貯金できない……。まだ転職はできません【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな給与明細を大公開。質問内容から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【23歳 SES職】
【リアル給与明細】23歳、SES職の場合
プロフィール
23歳、男性
SES
▼ 現状
・仕事内容は客先常駐型のシステム開発
・勤務1年目
・労働時間は月168時間程度
・残業は14時間程度
・年間賞与40万円
【相談内容】 家賃が高く、ほぼ貯金ができません。給与を上げたいのですが、1年目での転職は早すぎるか悩んでいます……。
解説するのは……
◆青山かえ
FP2級・日商簿記2級・整理収納アドバイザーを保有するWebライターです。
7年の投資経験を活かし、NISA・iDeCo・暗号資産についてわかりやすく解説します。
現在のお給料は全国平均と比べると高い?低い?
厚生労働省の「令和5年 賃金構造基本統計調査」によると、20〜24歳の男性のソフトウェア開発従事者の平均年収は約341.5万円*。
相談者さんの年収は380万円で、同年代の平均よりは高めの水準です。
しかし、SESは給与が上がりにくいといわれる業界。現在の状況を考えると、今後のキャリア戦略が重要です。
*……参考:厚生労働省「令和5年 賃金構造基本統計調査」
早く給与を上げる方法は?
現在の状況を踏まえ、短期間で給与を上げる方法を考えてみましょう。
スキルを身につけ、単価交渉をする
SESはスキル次第で給与アップが可能な業界です。
たとえば、JavaやPythonなど汎用性の高いプログラミングスキルや、AWSなどクラウド関連の資格により、単価交渉がしやすくなりますよ。
また、SESは所属する会社によってマージン率が異なります。
今の会社のマージンが高い場合、交渉しても給与が上がらない可能性があるため、転職を視野に入れましょう。
2〜3年の経験を積んで転職する
「1年目で転職は早すぎる?」と悩む方も多いのですが、やはり1年ではまだ市場価値が低く、転職しても大幅な年収アップは期待しにくいと言えます。
最低でも2〜3年の経験を積み、市場価値を上げて転職時の選択肢を広げると良いでしょう。
この間に上流工程の経験(設計・要件定義など)を積むと、より高単価の案件を狙えます。
フリーランスを視野に入れる
SESのキャリアの最適解の一つがフリーランスエンジニアです。会社のマージンが引かれないため、年収500〜800万円も現実的なラインになります。
フリーランスとして成功するには、開発スキル+営業力+人脈が重要です。
現在の職場でスキルを磨きつつ、エージェントを活用して案件の相場や市場価値を把握しておくと良いでしょう。
固定費を見直して、貯金を増やす
給与が低い段階で貯金を増やすには、固定費の見直しが効果的です。
・ 通信費・サブスクの見直し(格安SIM、不要なサービスの解約)
・ ふるさと納税・iDeCoの活用(税制優遇を活用して、可処分所得を増やす)
・ 家賃補助のある企業へ転職(SES企業でも住宅手当がある会社はある)
とくに家賃が負担になっている場合は、転居や家賃交渉などで住居費を抑えられると貯金もしやすくなります。
まとめ
・スキルを身につけ、単価交渉や転職を視野に入れる
・2〜3年経験を積んで転職やフリーランスを検討する
・固定費を見直して貯蓄しやすい環境を作る
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。