湘南学園小アフタースクール 10周年記念し価値ひもとく
湘南学園小学校アフタースクール開校10周年を記念したイベントが先月15日、同校小ホールで開かれた。学校や地域住民らとともに、放課後の居場所を提供してきた同スクール。過去に利用した子どもたちはその後、どのような人生を歩んできたのか。関係者がその価値をひもとき、放課後のこれからを考えた。
同スクールでは放課後の空き教室を有効活用し、英語や音楽、スポーツ、料理、アート、ITなど通常の授業よりも専門性が高いプログラムを実践。また「市民先生」として地域住民や保護者、トップアスリート、芸術家といったさまざまな分野のスペシャリストが児童と交流してきた。
記念イベント当日は「子どもの育ちとこれからとは」をテーマに、同校の岩渕和信校長、(一社)そっか共同代表の小野寺愛さん、放課後NPOアフタースクール代表理事の平岩国泰さんが対談した。岩渕校長は「受ノ心」をキーワードに掲げ、「子どもに教えるのではなく、子どもが考えていることを受け取るのが大人の仕事。そうすることで子どもは主体的な人間になれる」などと持論を展開。保護者らから共感を呼んだ。また空手や茶道、チアの発表会も行われ、最後は同スクールに関わる人々へのインタビューをまとめた動画の上映で幕を閉じた。
美術大学に進学した同スクール卒業生の一人は「茶道や華道などを通し”誰かに喜んでもらった”ことを強く覚えている。今の活動の中でも実際に使えるお茶碗を作るなど、制作に落とし込んでいる」と語った。