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いいへんじ、さまざまなパートナーシップのあり方をテーマにした『われわれなりのロマンティック』を上演

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MITAKA “Next”Selection 26th いいへんじ『われわれなりのロマンティック』

2025年8月29日(金)~9月7日(日)三鷹市芸術文化センター 星のホールにて、いいへんじによる最新公演『われわれなりのロマンティック』が上演されることが決定した。

いいへんじは、早稲田大学出身の演劇団体。2016年に結成、2017年に旗揚げされた。構成員は、中島梓織、飯尾朋花、小澤南穂子。これまでの主な上演に、『つまり』(下北ウェーブ2018選出)、『薬をもらいにいく薬(序章)』(芸劇eyes番外編 vol.3『もしもし、こちら弱いい派 ─かそけき声を聴くために─』参加作品)、二本立て公演 『器』/『薬をもらいにいく薬』(2022年こまばアゴラ劇場主催プログラム)など。答えを出すことよりも、わたしとあなたの間にある応えを大切に、ともに考える「機会」としての演劇作品の上演を目指している、とのこと。

本作は、MITAKA “Next”Selection 26thに選出され、さまざまなパートナーシップのあり方をテーマにした書き下ろし新作長編。いいへんじが、“われわれなりのロマンティック”を試行錯誤する人々の物語を届ける。

作・演出は中島梓織、小澤南穂子(いいへんじ)、小見朋生(譜面絵画)、川村瑞樹(果てとチーク)、藤家矢麻刀、百瀬葉、冨岡英香(マチルダアパルトマン/もちもち) 、谷川清夏、奥山樹生、飯尾朋花(いいへんじ)が出演する。


【あらすじ】
大学のフェミニズムサークルで出会った、クワロマンティック*の茉莉と蒼は、恋人とも友人とも名付け難い、親密な関係を築く。 卒業後、編集者となった茉莉は、パートナーシップをテーマにしたインタビューを企画し、周囲の人々の悩みに向き合う。一方で、自分たちの関係については、いつのまにか言葉を尽くさなくなっていた。 やがて、二人の「好き」の形は、ある出会いをきっかけに、少しずつ問い直されていくことになる。
*自分が他者に抱く好意が恋愛感情か友情か判断できない/しないこと。

上演にあたって

クワロマンティックとは、自分が他者に抱く好意が恋愛感情か友情か判断できない/しない恋愛的指向(romantic orientation)のことです。

思えば、これまでずっと、誰かに対する強い想いを「好き」という言葉で解釈するまでに、高いハードルを越えなければならない感覚がありました。
めっちゃ好きではある。でも、「好き」という言葉にすると、当然のように「性的欲求を伴う恋愛感情」と捉えられてしまう。いやいやそうじゃない、それだけでは捉えきれない感情があるんだよ、という強い違和感を抱く。でも、「好き」という言葉にしないと、相手にも周りにも共通言語として伝わらない。友人たちには、ただの言い訳だと捉えられたこともあります。
だから、暫定的に「好き」という言葉を使っていました。

ほんとうは、「恋人」や「友人」というラベリングをせずに、親密な関係を構築できたらどれだけいいだろうと思っていました。わたしが大切な人のそれぞれに対して抱く感情は、いわゆる「恋愛感情」と「友情」のグラデーションの中にあり、築いていきたいのは、ひとりひとりとの固有の関係だからです。
だから、クワロマンティックという言葉と出会ったとき、この感覚に「名前」があったことに、判断しないという選択肢があったことに、救われた気持ちになりました。

とはいえ、相手に合意と確認を取るための、第三者に説明や証明をするための、関係性の「名前」がないことは、それなりに不安なままです。
「名前」は、ときに救いとなり、ときに呪いとなる。これまでのいいへんじの作品でも何度も取り扱ってきた、終わりのないテーマです。

けれどもやっぱり、社会で当たり前とされている恋愛・結婚・家族に当てはめられてしまうのは、どうしても納得いかないのです。「家族の一体感」?なんじゃそりゃ!です。
そこからいかにへらへらと逸脱していくかを企みたいし、恋愛至上主義・異性愛主義・家父長制に、わたしなりのやり方で抵抗していきたいと思っています。

いつものことながら、わたしの極めて個人的な感覚から出発した物語なのですが、これを演劇という形で社会に開いていきたいのは、稽古場で、劇場で、みなさんとおしゃべりがしたいからです。それぞれの「われわれなり」を共有し肯定し合える世界を、たとえ小さなところからでも、つくっていきたいからです。
シンプルに名前をつける代わりに、問いに向き合い対話を繰り返すことは、苦しいことでもあるけれど、幸せなことでもあると、わたしは信じています。

いいへんじ 主宰
作・演出 中島梓織

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