少年サッカー 大分トリニータU-12、6年生最後の県大会で優勝 【大分県】
6年生にとって最後の晴れ舞台、「OFA第56回大分県少年サッカー大会」で見事優勝を果たしたのは大分トリニータU-12だった。決勝戦で別府フットボールクラブ・ミネルバU-12を2-1で下し、3年ぶり8回目の栄冠に輝いた。3月に開催される九州大会への切符を手にし、キャプテンの有村泰史郎(6年)は、「このメンバーで、まだ試合ができるのが本当にうれしい」と笑顔で語った。
この歓喜の瞬間に至るまで、選手らは数々の困難を乗り越えてきた。年末にあった小学生年代最大級の大会「全日本U-12サッカー選手権」では、予選リーグで惜しくも敗退。燃え尽きた空気がチーム全体を包み、新たな一歩を踏み出すのは容易ではなかった。しかし、指揮を執る小川翔太コーチは「中学に向けて個人でできることに集中しよう。個人戦術を磨く先にチームの勝利があるんだ」と、選手たちに呼びかけた。小川コーチの言葉に奮起した6年生13人は、心を新たに日々の練習に励んだ。
個人戦術を磨き大会に臨んだ
小学生年代の8人制サッカーにおいて、試合を制するためには攻守の切り替えの速さや球際での強さがカギを握る。トリニータU-12の選手たちは、そうした課題と真正面から向き合うことで、最後まで諦めず戦い抜く姿勢を身に付けた。この姿勢こそが大分トリニータのフィロソフィー(哲学)そのものであり、トップチームからジュニアチームに至るまで受け継がれてきたチームの核である。このスタイルを再確認することで、選手たちの結束はより一層強固なものとなった。
1次リーグ、2次リーグは圧倒的な力で勝ち進み、決勝トーナメントでも盤石の戦いを見せた。小川コーチは、「これまで練習してきた、止める、蹴る、運ぶという基本プレーを継続して実行し、視野を広く保ちながらプレーできた」と、選手たちの成長ぶりに目を細めた。
小川コーチは選手たちに向けて「九州大会で有終の美を飾り、さらにその先を目指そう」とエールを送った。
得点後に喜びを爆発させる選手たち
(柚野真也)