ミッフィーシリーズ絵本32作品の原画とスケッチが一堂に!「誕生70周年記念ミッフィー展」が5月12日まで『松屋銀座』で開催中
ディック・ブルーナによって1955年に生まれた「ミッフィー(うさこちゃん)」が、2025年に誕生70周年を迎えた。これを記念して「もっと、もっと、ミッフィー」をテーマに、「誕生70周年記念 ミッフィー展」の東京巡回展が2025年5月12日(月)まで、東京都中央区の『松屋銀座』で開催されている。TOP画像=『ちいさなうさこちゃん』(初版) 1955年。
貴重な初期の原画やスケッチを見る機会
オランダのユトレヒトに生まれ、絵本作家・グラフィックデザイナーとして世界的に活躍したディック・ブルーナ。1953年に初めての絵本『de appel(りんごぼうや)』を発表して以来、2017年2月に生涯を閉じるまで120冊以上の絵本を生み出し、全世界で約50 の言語に翻訳、8500万部以上のロングセラーとなっている。
代表作ミッフィーシリーズは、1955年に誕生した『ちいさなうさこちゃん』(初版)に始まり、2009年の『うさこちゃんのおじいちゃんへのおくりもの』まで、50年以上にわたって描かれ続けた。
本展では素朴な線で描かれたミッフィーが、家族や友だちとのあたたかいつながりの中で、多くのことを経験していく様子を1作品ずつ見どころたっぷりにたどっていく。
さらに『うさこちゃんおとまりにいく』(1988年)、『うさこちゃんのだいすきなおばあちゃん』(1996年)の2作品に『うさこちゃんとたれみみくん』(2006年)を加えた3作品から、特に多くの原画や資料が紹介されるのにも注目だ。
ブルーナ氏のデザイン的な冒険や遊び心、考え抜かれたシンプルな色と線で、子供たちに対してやさしく正直に向き合って生み出された絵本。そこに込められた大切なエッセンスを感じ取ることができる。
ブルーナ氏が読む『うさこちゃんとうみ』の20年ぶり公開も
2005 年開催の「ミッフィー展」で紹介された、ブルーナ氏が原語の『うさこちゃんとうみ』を読む映像が20 年ぶりに再公開されるのも見どころのひとつ。やさしく、ときにユーモラスなブルーナ氏の声で、原語のオランダ語の物語の響きを味わえる。
また、若き日のブルーナ氏が描いた絵画作品や父の経営していた出版社でデザインしたペーパーバックの装丁やポスターも展示され、デザインの仕事がミッフィー絵本に与えた影響を垣間見られるのも興味深い。
開催概要
「誕生70周年記念ミッフィー展」
開催期間:2025年4月23日(水)~5月12日(月)
開催時間:11:00~20:00(5月6日〈火・休〉・11日〈日〉は~19:30。最終日は~17:00。入場は閉場の30分前まで)
休館日:無
会場:松屋銀座8階イベントスクエア(東京都中央区銀座3-6-1)
アクセス:地下鉄銀座駅すぐ、地下鉄有楽町線銀座一丁目駅から徒歩3分、地下鉄浅草線東銀座駅から徒歩3分
入場料:一般1800円、高校生1300円、中学生・小学生800円。
※未就学児無料。
【問い合わせ先】
松屋銀座大代表☏03-3567-1211
公式HP https://miffy70.exhibit.jp/
取材・文=前田真紀 ※画像は主催者提供 (C)Mercis bv
前田真紀
ライター
『散歩の達人』『JR時刻表』ほか雑誌・Webで旅・グルメ・イベントなどさまざまなテーマで取材・執筆。10年以上住んだ栃木県那須塩原界隈のおいしいものや作家さんなどを紹介するブログ「那須・塩原いいとこ、みっけ」を運営。美術に興味があり、美術評論家で東京藝術大学教授・布施英利氏の「布施アカデミア」受講4年目に突入。