《リアル年収》社内SEの38歳。育児中で出費がかさむ……。住宅ローンが心配です【FPが解説】
読者から寄せられた「年収の額」を大公開。はたしてこの年代・業種で年収が多いのか少ないのか、質問内容から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【38歳 社内SE】
【年収いくら?】38歳、社内SEの場合
プロフィール
38歳、男性
製造業の社内SE(正社員)
▼現状
年収:約781万円
ボーナス:年間220万円
労働時間:月160時間、残業は10時間程度
家族構成:妻(30代、専業主婦)と子(2歳)の3人暮らし
【相談内容】出費がかさむ……。住宅ローンは変動金利のままで大丈夫?
「妻の体調が思わしくなく、育児や食費がかさみがちです。節約をして子どもの教育資金の準備をしなければと考えています。住宅ローンを変動金利で組んでいますが、昨今の金利上昇に対して固定金利への借り換えをすべきでしょうか?」
現在の年収は平均と比べると高い?低い?
質問者さんの現在の年収は、約781万円です。
一方、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、35〜40歳のシステムコンサルタント・設計者の平均年収は約747万円*。
このことから、質問者さんの現在のお勤め先は平均よりも高い水準と言えそうです
*……参考:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」
住宅ローンは変動金利のままで大丈夫?借り換えや交渉のコツも紹介
質問者さんは、奥さまの体調に配慮しながら育児・仕事を両立されているとのこと。
そのなかで住宅ローンの金利見直しを検討されているのですね。
住宅ローンの金利はすぐに固定へ変更したほうがいい?
金利上昇が懸念される中、変動金利で住宅ローンを組んでいると今後の負担が気になるところですね。
しかし、変動金利にはいくつかのルールがあり、これらが金利上昇の影響を和らげる仕組みになっています。
・ 5年ルールと125%ルール→変動金利には「5年ルール」と「125%ルール」があり、金利が急上昇しても返済額がすぐに大幅に増えない仕組みになっています。
・ 短期金利との連動→変動金利は短期金利に連動し、長期金利が上がっても即座に上昇するわけではありません。
・ 基準金利と引き下げ幅の関係→変動金利の適用金利は、金融機関ごとに設定される「基準金利」から「引き下げ幅(優遇幅)」を差し引いたもの。金融機関の判断で金利上昇を抑えることがあります。
住宅ローンは長期返済のため、金利の上下を経験することもあるでしょう。
借り換えにはコストがかかるため、慌てず金利動向を見極め備えることが大切です。
住宅ローンの借り換えも検討してみて
住宅ローンの金融機関の変更も選択肢のひとつです。
より低金利の金融機関に借り換えれば、借り換えコストを考慮しても総支払額を減らせる可能性があります。
もし低金利の金融機関を見つけた場合は、現在の金融機関に相談してみても良いでしょう。
同年代の年収平均は……
国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査」によると、35〜39歳の平均年収は約556万円*です。
質問者さんの年収は約781万円と、年齢別の平均と比べると高い水準になっています。
*……参考:国税庁「令和5年分民間給与実態統計調査」
まとめ
・慌てず金利動向を見極めて備えましょう。
・より低金利の金融機関に借り換えることで、総支払額を減らせる可能性があります。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。
◆sino
ファイナンシャル・プランニング技能検定3級 日商簿記検定3級
資産形成や節約に関するアドバイスを得意とし、普段はライターとして活動しています。