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【小田原 イベントレポ】骨董市@お城通り- 駅から小田原城址公園へと続くストリートで開催される骨董市で買い物してみた

湘南人

海外からの観光客も多く訪れる小田原エリア。2020年12月には商業施設のミナカ小田原も開業し、湘南エリアの地元民にとっても、より魅力的なスポットになりました。

そして小田原駅から小田原城址公園へと続く「お城通り」を通行止めにして開催されているのが、骨董市@お城通です。ただし4月と10月は、小田原城二の丸広場にて小田原城骨董市として開催されますのでご注意のこと。

今回は小田原観光や、駅前の買い物ついでに立ち寄りたくなる骨董市@お城通を取材して、昭和レトロな空気を醸し出すアイテムを購入してみました。

外国人観光客も多い小田原ならではの骨董市

小田原駅から徒歩1分の良ロケーションで開催される骨董市だけに、取材時も開始時間の午前9時30分には多くのお客さんが集まっていました。江ノ島の龍ノ口骨董市や、逗子駅前で開催される逗子骨董市のような落ち着いた雰囲気も魅力的ですが、早い時間から盛り上がる骨董市も楽しいものです。

小田原城のお膝元で開催される骨董市と聞くと、戦国時代の出品が並ぶイメージを持たれるかもしれませんが、出店者の方に伺うと、価値の高い骨董品は比較的少ないと説明してくれました。

小田原は知名度が高い観光地だけに小さなお子様も多く、悪気が無く触って壊してしまうリスクがあるのだそう。そうした事故を防ぐため、貴重な骨董品は持ち込まないか、店頭に並べずに隠している場合が少なくないそうです。確かに納得ですよね。

もちろん店頭に並ぶ品に魅力が無いと言うことはありません。骨董品としての価値は低くとも、デザイン性に優れ、日常で使いやすい品が並んでいる捉える方が正解なのです。今回の取材でも、そうした骨董市@お城通ならではの楽しみ方を踏まつつ、お店を探索してみました。

戦国時代や江戸時代を連想させる品が並ぶ店を発見!

模造刀や古銭が並ぶこちらの店には、城下町の骨董市らしい楽しさが詰まっていました。取材当日も日本人だけでなく、多くの外国人観光客が足を止めていたのも納得の品ぞろえです。

このブースを出店するのは、湘南エリアの骨董市では有名人の宮治寛さん。宮治さんは武道家であると共にアクターとしても活動。居合道大会などで活躍され、日本の伝統文化を世界に広げる国際交流にも取り組まれるマルチな文化人です。

その立ち振る舞いには武道家らしさがありつつも、軽快な口上で来店者を常に楽しませていたのが印象的でした。国際交流に力を入れている方だけに、外国人観光客に対してのホスピタリティも抜かりはありません。宮治さんとのコミュニケーションも、日本の良いお土産となるでしょう。

ここで先ほどの「店頭に並べずに隠す場合が少なくない」の言葉を思い出し、宮治さんに今日の取っておきはありますかと伺ってみました。そうすると「色々あるけど」と前置きしながら取り出してくれたのが画像の刀鍔(かたなつば)です。

文字通り刀装具の一種として知られる刀の鍔で、刀鍔そのものは骨董市でも決して珍しいアイテムではありません。ただし紹介して頂いた刀鍔には上下に金彩で装飾が施され、下段には菊の紋章(菊紋)が確認できます。

歴史に詳しい方であればご存じの通り、菊紋は鎌倉時代の後鳥羽上皇が菊の花を愛し、衣服や刀などに菊の文様を用いて以降、皇室に定着し続ける由緒ある紋章です。戦国時代や江戸時代であれば、自由に用いることなど許されないデザインであり、骨董に精通した上級者であれば、本当の価値が理解できるのでしょう。

他の店には98年前の新聞も並んでいました

骨董市では古紙も定番ジャンル。昭和時代の漫画雑誌から江戸時代の帳面まで、知識欲を刺激する品が見つかります。こちらは昭和2年1月3日に発行された新聞でした。昭和2年は西暦に置き換えると1927年なので、なんと98年前の新聞になります。

取材時には値札に金額が記載されていなかったので伺うと、笑いながら「まだ考えていない」と答えて頂きました。深読みすると「本気で欲しいのであれば交渉して」とも受け取れるやりとりは、骨董市ファンにとってはたまらないコミュニケーションでしょう。

無造作に積まれた和小物類は愛好家にとって宝の山?

小田原らしさを感じさせる出品アイテムのひとつに、色鮮やかな和小物があります。古布や小物も骨董市ではお馴染みで、何度も通ってお宝を探している愛好家も多くいらっしゃいます。

主に女性から人気を集めていた品で、素人目にはきれいに並べた方が良さそうな気もしますが、一心不乱に和小物の山を掘り崩していた女性の姿を見ると、この販売方法も正解なのだと妙に納得しました。

昭和レトロ調にデザインされた氷コップを購入しました

今回取材した骨董市@お城通では、昭和時代の夏を連想させてくれる氷コップを購入しました。氷コップはかき氷を楽しむガラス器で、個性豊かなデザインは骨董市の花形と評しても過言ではないアイテムです。

以前から各地の骨董市で昭和時代の氷コップを探してはいたものの、コンディションの良い骨董品であれば、数万円の値が付けられるのは当たり前。今回購入したのは戦前の骨董品ではなく、2000年代初頭まで墨田区で操業していた瀧波硝子(タキナミグラス)の氷コップで、明治中期から昭和初期にかけて使われていた、市松・籠目系のレース文様を再現したレプリカです。

店頭では7,800円の値札が貼られ、予算オーバーだなと思いつつ出来栄えの良さに目を奪われていると、出店者さんから5,000円へのお値下げを提案してくださいました。レプリカ品の相場に詳しくないものの、このデザインにはそれだけの価値があると信じて手に入れた次第です。こうして悩む時間も、骨董市の醍醐味ですよね。

いつものお約束になりますが、骨董市に並べられているのは殆どが1点モノです。この記事で紹介した品も2025年9月7日時点の情報であり、実際に足を運んだ際に同じ品が手に入ることを保証するものではありませんのでご了承ください。

骨董市@お城通りと小田原城骨董市は、偶数月の第一日曜日に開催中。小田原観光のスケジュールを検討される際には、実用品から本物の骨董まで幅広く店頭を賑わせている骨董市の開催日を確認するのもお忘れなく。

骨董市@お城通り

開催日

偶数月の第一日曜日

4月と10月は小田原城二の丸広場にて小田原城骨董市として開催

開催時間

9:30〜15:00(天候等の影響で中止もしくは短縮の可能性あり)

支払い方法

各出店者にご確認ください

アクセス

JR東海道線 新幹線 小田原駅より徒歩1分/小田急線 小田原駅より徒歩1分/伊豆箱根鉄道大雄山線 小田原駅より徒歩1分

住所:神奈川県小田原市栄町1-1-13 小田原駅東口交番前 お城通り

駐車場:無し(近隣のコインパーキング等をご利用ください)

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