薬局のPB冷凍食品ってどうなの!? ウエルシア、スギのコスパを確かめてみた
薬局は医薬品を売っているところ──という考えはもう古い。外国人観光客も押し寄せるほど人気なように、化粧品や食品など取り扱いの守備範囲はとにかく幅広い。
都内だとそこらじゅう薬局だらけ。いろんなブランドが目と鼻の先にあるのだが、ふとウエルシアを覗いたらいつの間にか冷凍食品がえらいことになっていて驚いた。プライベートブランドの商品をバンバン売ってるのだ!
・薬局の冷凍食品
ウエルシア薬局の冷凍食品といえば、以前にクセ強な名前をした「餃子」と「炒飯」をお伝えしたことがある。あれからしばし、今じゃパスタに唐揚げ、さらにはハンバーグまで売られるようになっていた。
ちょっと見ないだけでこんなに……と思ったものだが、店舗が多いイメージのあるスギ薬局も覗いてみたところ思わず二度見するしかなかった。な、なんと……
プライベードブランドの冷凍たこ焼きは食べたことあったけど、よく見たら唐揚げやハンバーグなども取り扱っているではないか! 何気に薬局の冷凍食品ってアツい……!?
そう気になったことで、どちらのプライベートブランドでも売られている唐揚げとハンバーグを食べ比べてみることにした。先に唐揚げの基本情報から見ていこう。
スギは原産国中国で、なんと1キロで1077円。スーパーで売られている唐揚げが1gあたり大体1.3〜2円だというのを踏まえたら、安さが爆発しすぎていると言っても過言じゃない。
問題点を挙げるとしたら大容量で冷凍庫を圧迫するあたりか。とはいえ、購入した店舗だとめちゃくちゃ売れていたからリピートしている人が確実にいる。
一方ウエルシアは原産国タイ。塩こうじを使用しており、標準7個入りで645.84円──容量は345gだから1gあたり1.86円くらい。安いは安いけど、スギほどじゃなかった。
何はともあれ、気になるのはやはり味。個体差はあるものだから無造作に3つずつ取り出してみた。そしたらば……うおっ!
!?!?
ウエルシアでけぇぇぇぇ!!!!
最初に出したスギの唐揚げでも大きめだなと思ったのに、ウエルシアはさらにその上。伊達に自ら「食べ応えのある大きなから揚げ」と言ってないサイズだ。まさか大きさでビビらされるとは……。
気を取り直して食べてみると、スギは全体的にしっとりしていて柔らかい。味付けも過度なことをしておらず、食べやすいタイプな唐揚げだと感じた。
肉汁が飛び出してくるようなこともなかったし、幅広く受け入れられそう。対してサイズのインパクトがスゴかったウエルシアは……
ゴツめの衣なのに中は柔らかいというギャップ萌え。そこはかとなくスパイスを感じるあたり、なんというかビールに合うタイプの唐揚げであった。
とはいえ、味に関してはどちらもしっかりしていて甲乙つけがたい。中身というより衣の好みでどちらを買うか分かれそうだ。
・ハンバーグ比較
続いてハンバーグも食べ比べてみた。
スギが50g8個入りで591円。対するウエルシアは1個160gで429.84円といったように、唐揚げ同様にスギの方がリーズナブルな設定だ。
ただ、その分ウエルシアの方が味にこだわっている感じがする。どちらも最初から味がついているものの、ウエルシアはしっかりデミグラで王道路線!
淡路島産のタマネギを使っていたりと、なんとなくでPBハンバーグを作ったワケじゃないらしい。しっかり肉が詰まっていて食べ応えあるし、ご飯はもちろんいろんなものと合わせやすそう。
過度に肉汁を出すこともなかったし、おそらくこれは老若男女問わず幅広く好まれるタイプ。ストライクゾーンど真ん中だから、ハンバーグ欲を満たすには十分だろう。
そしてスギのハンバーグは、「普段の食卓やお弁当のおかずに」と書かれているように時間が経っても美味しいタイプ。味的にはシンプルで控えめ。逆にいえば自分で味変できたり、バランスをとれそうだった。
ちなみにこちらは豚と牛の合挽き。ウエルシアは牛肉だったから、そのあたりも価格に影響してそうである。
といった感じで、戦い方が違って興味深かったスギ&ウエルシア薬局のPB冷凍食品。進化し続けている上に種類も豊富だったから、これからも拡大していきそうな気がする。
ましてや冷凍食品の需要は上昇しっぱなし。消費者からすると、より安く、より美味しいものを食べられる商品を期待したい。
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.