上越市三和区でコウノトリが産卵 吉川区に続き市内2か所目
新潟県上越市は2025年4月30日、同市三和区に営巣した国の特別天然記念物コウノトリが産卵したとみられると発表した。コウノトリの産卵は吉川区に続いて市内で2か所目となる。順調にいけば孵化(ふか)は5月末頃の見通し。
《画像:巣で抱卵するコウノトリ(上越市教育委員会提供、4月28日撮影)》
市によると、このつがいは3月14日に市民からの連絡を受け、営巣が確認されていた。抱卵を確認するため、静止画像を撮影するカメラを設置し、撮影画像や観察記録を兵庫県立コウノトリの郷公園(豊岡市)の専門家に送り、「抱卵」と判断された。産卵は4月25日とみられている。
《画像:三和区で営巣し産卵が確認されたペア(橋爪法一さん提供、3月29日撮影)》
吉川と同じく三和のコウノトリの観察している市議会議員の橋爪法一さん(75)は「吉川以外にも広がってほしいと願っていたことが現実になった」と喜んだ。橋爪さんによると、足環からつがいの雄は2019年4月19日京都府京丹後市生まれ(6歳)、雌は2022年5月8日鳥取県八頭町生まれ(2歳)で、雄は2020年から市内で度々目撃( https://www.joetsutj.com/articles/21242920 )されていた。
《画像:2020年11月に市内で目撃された時の雄(2020年11月21日撮影)》
近くに住む男性(64)は「3月中旬から毎日観察しているが、4月23日頃からどちらかはずっと巣にいて座っているので、抱卵しているのではと思っていた。集落のみんなでひなが生まれるといいねと話している」と期待を寄せていた。
市は観察や撮影は巣から150m以上(車の中からは100m以上)離れて行うことや、無断で私有地や農地に入ったり、車を駐車したりしないよう呼び掛けている。