今週末(4月19日~) 日本のテレビで観られる「えぐいて」好評の韓国映画3選
韓国コンテンツはリアリズムを追求した作品が目立つ。
ドラマはもちろんだが、以前から比較的表現の自由度が高い映画は特にリアリティーたっぷり。
例えば、サスペンスやバイオレンス物に登場する描写は、目を背けたくなるほど強烈なことも。また韓国社会が抱える問題を盛り込んだタイプのものなどは、つい感情移入してしまうほど、登場人物の置かれた状況や感情が詳細に描かれる。
また予想外の展開をいく映画も多く、あまりのどぎつさは、その時々の様々な感情をプラスして使われる「えぐいて」という言葉で表現するのにぴったり。
今週日本のテレビで見ることのできるラインナップのなかにも、思わず「えぐいて」とつぶやいてしまう映画がある。気になる内容や特徴を紹介する。
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THE WITCH/魔女 -増殖- (2022)
『THE WITCH/魔女 -増殖-』は、2018年公開の映画『The Witch/魔女』のシリーズ第2弾。前作ではキム・ダミが主演を務めたが、本作では未来のスター女優候補シン・シアが主人公を熱演し、新人らしからぬ高い演技力で作品を大いに盛り上げた。
遺伝子操作によって殺人マシンと化した少女の戦いを描いており、非現実的な設定だが視聴者を物語に引き込むのは、高い演技力を持つ彼女だからなせるわざ。パク・ウンビンの迫真の演技も大絶賛された。
また、大規模なアクションシーンも迫力満点だとの評価で、超人たちが繰り広げる激しいバトルを称賛する人も。CGを見事に活用したクオリティーの高い仕上がりで、主人公が敵を倒すシーンは、観る者に抜群の爽快感をプレゼントしてくれる。
ありえないと思いつつ観はじめても、いつの間にかどっぷりハマってしまう作品。あなたは、怒涛の展開にしっかりついていけるだろうか。
●キャスト:シン・シア、パク・ウンビン、ソ・ウンス、チン・グ、ソン・ユビン 他
●日本放送情報:BS10 スターチャンネル/2025年4月20日(日) 午前1時50分~
※編成の都合により放送日・作品に変更が生じる場合があります。
最後まで行く (2014)
『最後まで行く』は、故イ・ソンギュンさん主演のノンストップクライムサスペンス。映画『毒戦』(2018)や、日本でも話題を呼んだドラマ『シグナル』(tvN/2016)での活躍で知られるチョ・ジヌンも出演している。
観る者の感情移入を誘導する繊細かつ自然体の演技を得意とする2人が、スリリングな物語をより一層盛り上げ、終始ハラハラドキドキしっぱなしになること間違いなし。ひき逃げ事故を隠蔽した刑事が、ジワジワと追い詰められていく過程に釘付けになるだろう。
特に、罪を隠そうとすれば隠そうとするほど自滅へと向かう展開が、観ていて疲労を感じるほどリアル。さすが韓国の授賞式で数々の栄誉ある賞を受賞した作品という出来栄えだ。
ちなみに、パク・ボゴムが特別出演しており、どこに登場するかお楽しみに!
日本では、岡田准一と綾野剛を主演に迎えてリメイクされており、見比べてみるのも面白いかもしれない。
●キャスト:イ・ソンギュン、チョ・ジヌン、シン・ジョングン、チョン・マンシク、シン・ドンミ 他
●日本放送情報:WOWOWシネマ/2025年4月19日(土)午前7時30分~
※編成の都合により放送日・作品に変更が生じる場合があります。
目撃者 (2018)
『目撃者』は、名俳優イ・ソンミン主演のサスペンススリラー。自身が住むマンション内の中庭で起きた殺人の瞬間を目撃した男と、その男の命を狙う殺人犯の攻防を描いた物語だ。
これだけで1時間以上もつのかと心配になるほどシンプルな設定だが、驚くことにしっかり1つの作品として成立。イ・ソンミンの演技によって、観ているこちらまで犯人から逃げなければならないと思うほど、スリルを味わわせてくれる。
それに加え、自分が目撃者になったらどうするだろうと、常に考えさせられる道徳観を問うかのような節もあり、主人公が何を選択しどう行動するのか注目せずにはいられない。
視聴した人のなかには、思わずツッコミを入れた人もいるようだが、それこそが本作の醍醐味であり、メッセージ性を強く感じさせる部分だろう。
●キャスト:イ・ソンミン、キム・サンホ、チン・ギョン、クァク・シヤン 他
●日本放送情報:アジアドラマチックTV/2025年4月20日(日) 午前5時~
※編成の都合により放送日・作品に変更が生じる場合があります。
(ライター/西谷瀬里)