パ・リーグ球団別週間MVP ソフトバンク山川穂高がリーグトップ 日本ハム万波中正も打線けん引
山川穂高が週間打率.450、OPS1.227をマーク
パ・リーグは23日にソフトバンクが4年ぶり20回目の優勝を決め、焦点はクライマックスシリーズ争いとタイトル争いに移った。各チーム残り10試合前後となる中、2位・日本ハムは3位・ロッテと6ゲーム差で2位フィニッシュがほぼ確実な状況。4位・楽天は1.5ゲーム差でロッテを追っており、こちらは最後まで熾烈な争いとなりそうだ。
SPAIAでは9月17日から23日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。
wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。
ソフトバンクの山川穂高がリーグトップとなるwRAA4.9を記録した。先週行われた全6試合でヒットを記録し、週間では20打数9安打の打率.450、OPS1.227をマーク。21日の楽天戦では、2つの敬遠を含む3四球とまともに勝負してもらえない中でも第3打席に32号ソロを放ち、逆転勝利に貢献していた。
ここまで「不動の4番」として32本塁打、94打点をマークし、打撃2冠を走る。西武から国内FA権を行使して移籍1年目で主砲として打線をけん引し、ペナント奪還にも貢献。MVP級の働きを見せていると言っていいだろう。
万波中正が4度のマルチ安打、浅村栄斗は勝負強さ発揮
日本ハムの万波中正は先週、本塁打こそ出なかったが、4度のマルチ安打を記録するなど25打数10安打の打率.400でチームトップのwRAA3.1をマークした。これで14日の楽天戦から8試合連続安打、9月は打率.305と絶好調だ。6年ぶりのCS進出目前の中、主砲が巧打で存在感を発揮している。
先週3勝3敗だった楽天では、浅村栄斗がwRAA2.9でチームトップだった。20打数6安打の打率.300ながら、17日のロッテ戦では1点ビハインドの9回裏の先頭で二塁打を放ち、サヨナラ勝ちをお膳立て。23日の同戦では初回に先制タイムリーを放つなど随所で勝負強さを発揮した。主砲のバットがCS進出へのカギを握る。
CS圏内の3位・ロッテでは、ネフタリ・ソトがチームトップのwRAA2.1を記録した。先週は17日の楽天戦で21号ソロを放つなど19打数5安打の打率.263だった。9月は打率.393、7本塁打、17打点とシーズン終盤に調子を上げてきており、CSを争うチームにとっても頼もしい存在だ。
野村大樹が2本塁打と長打力発揮、大里昂生は攻守両面で存在感
先週2勝2敗で球団ワーストのシーズン88敗目を記録した西武では、野村大樹がwRAA2.1でチームトップだった。全4試合で5番に座り、14打数3安打の打率.214だったが、2本塁打を記録。特に、23日の日本ハム戦では同点で迎えた6回に4番・佐藤龍世に続く2者連続本塁打で勝利に貢献。1つでも多く白星を積み重ねるべくシーズン途中加入の若獅子が奮闘している。
4年ぶりのBクラスが確定したオリックスでは、大里昂生がチームトップのwRAA1.6を記録した。5試合中4試合でスタメン出場し、9打数4安打の打率.444をマーク。守備でも二塁、三塁、遊撃を守るなど攻守両面で躍動していた。来季レギュラー獲得へ必死のアピールが続く。
長いシーズンも残りわずかとなった。CSを争うチームやタイトルを争う選手はもちろん、来季の契約が気になる選手も最後の追い込みをかけたいところ。最後まで熱いプレーを期待したい。
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記事:SPAIA編集部