御徒町のガチ中華の「麻辣馬バーバーガー定食」ってなんだ!? 頼んだら思ったのと全然違うけどウマかった!
最近都内では、本場の味を食べられる「ガチ中華」がすっかり定着してきている。4~5年前からフードコート形式のお店が増え、味は元よりメニュー名さえも、中国語で貼り出しているお店も珍しくない。「これ食べてみたいけど、何の料理かわからない」なんてことも、よくある。
かねてから気になっていた、御徒町の「老酒舗(ロウシュホ)」もガチ中華のお店のひとつだ。ありがたいことに、ここはメニューに日本語を書いてくれているのだが、それでもわからないものがある。
それはランチメニューの「麻辣馬バーバーガー定食」だ。これはナニ? 馬バーガー? 馬肉を使ったハンバーガーではと思ったら違った! けどウマかった! 馬だけに……。
・ガチ中華のグループ
老酒舗は、ガチ中華のお店を展開する「味坊集団」のお店のひとつ。2000年に1号店の「神田味坊」が誕生し、四半世紀の間に都内に12店舗を展開している。過去に編集部の御花畑が紹介した秋葉原の「香福味坊」もその仲間である。
お店の外観はかなりの歴史を重ねているように見える。名前の「老」の字からも老舗を感じさせるものがあるが、そこまで老舗ではなく、2018年オープンでまだ10年も経っていないのである。北京の路地裏のお店をイメージしており、そのコンセプト通りの雰囲気が漂う味な店構えである。
実のところ、私が訪ねるのは今回が初めてではない。少し前に利用しており、味と雰囲気がすっかり気に入ってしまった。
その時に注文した「羊スペアリブ揚げ」が絶品で、これ1品でファンになったといっても過言ではないだろう。香辛料の使い方が巧みで、クセのある羊肉の香りを上手く利用しつつその旨味を引き出している。
同じく羊肉を使った「揚げ餃子」は、一般的な餃子の皮を使ったものではなく、パイ生地のようなサクサク食感で、中には香味を加えた羊肉の餡が詰まっている。
1つひとつの料理がとても美味しいうえに安かったので、その日は食いすぎてしまった……。
・バーバーガーとは?
今回はランチに来たわけだが、メニュー看板の前でしばし悩んでしまった。というのは、おおむね全部のメニュー内容は想像できたが、1つだけわからなかったからだ。それが「麻辣馬バーバーガー定食」(税込800円)である。
馬とあるから馬肉を使っていることは想像が着く。気になるのは「バーガー」の方だ。中華にバーガー的なものはあったかな? もしかして西安名物といわれる「ロージャーモ」みたいなものかな。
それともふかふかの蒸しパンに豚肉を挟んだ「トンポーロー」みたいなものだろうか。いずれにしても、何らかの形でパンが関わってくる気がするが、はたしてどうか……。
注文から約10分くらいして出て来たのがこちら。
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おわかり頂けるだろうか?
「バーバーガー」と記されていたのは、どうやら「ハンバーグ」のことだったらしい。そういえば、店内の単品メニューに「羊肉のハンバーグ」があったことを思い出した。たぶん、ハンバーグと書きたかったのだろう。いずれにしても、私の予想はハズレていた。
とはいえ、全然問題ない。なにしろすでにお店の味のファンであるから、これも期待を裏切らない美味しさのはず。馬肉は脂が少なくタンパクで、肉質がしっかりしている。その割にあっさりとしている。
普段親しんでいる洋食のハンバーグとの違いは、表面をカリっと焼き上げていること。焦げ目の塩梅が絶妙で、このカリカリとした食感のアクセントが美味しさを引き立てている。
少し誤算だったのは、麻辣テイストを少々甘く見ていたことだ。辛いものが苦手なので、花椒の辛味が思いのほか強かった。ひと切れ食べてはご飯で中和。またひと切れ食べてご飯、これを繰り返していたら、ご飯がなくなってしまった。
だが、心配無用。ご飯のおかわり、できま~す!
こうしてご飯を半分補充して、残りのハンバーグも美味しく頂いた次第である。ガチ中華好きならぜひとも1度、このお店の料理を味わって頂きたい。「美味しくてリーズナブル」とはこのお店のためにあるような言葉だ。私はいずれまた、あの羊スペアリブを食べに行くだろう。あの味、忘れらんねえんだよな!
・今回訪問した店舗の情報
店名 老酒舗(ロウシュホ)
住所 東京都台東区上野5-10-12
時間 7:00~10:00 11:00~23:00 土曜7:00~10:00 12:00~23:00 日祝7:00~10:00 12:00~22:00
参考リンク:味坊集団
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24