『名探偵コナン』警視庁警備部機動隊爆発物処理班「萩原研二」の情報まとめ|登場回一覧や重要エピソード、人物像、所属について解説
『名探偵コナン』は、週刊少年サンデー(小学館)にて1994年より連載中の青山剛昌先生が描く人気推理漫画。TVアニメシリーズは長きに渡り親しまれ、劇場版も大ヒットを記録し続けています。
個性豊かなキャラクターが多く登場するなかで、ひときわ輝きを放つ萩原研二。注目の『警察学校編 Wild Police Story』では持ち前の優しさと秀でた能力を発揮しており、萩原を含む同期5人が築いた絆も描かれています。
警察学校卒業後には警視庁警備部機動隊爆発物処理班に配属された萩原ですが、爆弾解体中に殉職。親友の松田陣平は萩原との約束を果たすため、その爆弾犯を一人追い続けていました。
本稿では、そんな萩原研二の情報をまとめてご紹介。登場回や重要エピソード、人物像、所属などを解説していきます。
※本稿には、『名探偵コナン』のネタバレが含まれます。
【写真】『名探偵コナン』萩原研二の情報まとめ|登場回や重要エピソードも解説
萩原研二(はぎわらけんじ)のプロフィール
所属:警視庁警備部機動隊爆発物処理班
CV:三木眞一郎さん
優れた洞察力とコミュニケーション能力の持ち主。飄々としているようですが、困っている人にはごく自然に手を差し伸べる優しさと正義感を持ち、“女と車の扱いなら負けない”と自負するだけあって、細やかな気配りもできるモテ男です。
親友である松田陣平とは子供の頃からの付き合いで、「萩(ハギ)」「陣平ちゃん」と呼び合う仲。松田は萩原の実家の修理工場に遊びにきては分解を繰り返して怒られており、萩原も機械いじりが得意でバイクの修理もお手のものです。
一番好きな車はマツダRX-7 FD3S。車の運転は怖いもの知らずなところがあり、ドライビングテクニックは天才的。警察学校時代に起きたトラック暴走事故の救出の際には、一発勝負のアクロバット走行をやってのけています。
萩原のドライブテクに触発された同期の降谷 零は、今や片輪走行も見事な腕前に。愛車のマツダRX-7 FD3Sを乗りこなし、カーチェイスなど神業を繰り出しています。
警視庁警備部機動隊爆発物処理班に所属
萩原は警察学校在学時に松田と一緒にスカウトされており、二人揃って警視庁警備部機動隊爆発物処理班に配属。
しかし、萩原は7年前の11月7日に爆弾解体中に爆発に巻き込まれて殉職。松田とは爆発の直前まで電話で会話しており、松田は親友との約束を果たすため、その爆弾犯を追い続けるように。そして、萩原に届かないメールを送り続けていました。
姉は萩原千速
萩原の姉は、神奈川県警交通部第三交通機動隊小隊長・萩原千速(はぎわらちはや)。趣味であるバイクのドライビングテクニックは圧巻で、アクロバット走行も華麗にこなす“風の女神”です。弟を死に追いやった犯人の逮捕に大きく貢献したコナンに恩を感じており、コナンのためなら命を賭けられると宣言しています。
萩原研二の登場回一覧
<TVアニメ>
・304話「揺れる警視庁1200万人の人質」(36~37巻)
・983~984話「キッドVS高明 狙われた唇」(96巻)
・1098~1099話「風の女神・萩原千速」(101巻)
・1115~1116話「千速と重悟の婚活パーティー」(102巻)
<スピンオフ>
・『警察学校編 Wild Police Story』
<劇場版>
・『ハロウィンの花嫁』
重要エピソードを解説
304話「揺れる警視庁1200万人の人質」(36~37巻)
松田と萩原が殉職した連続爆破事件
松田と萩原の絆と、悲しい結末を描く重要エピソード。
7年前の11月7日。松田と萩原は、後に連続爆破事件へと発展する最初の爆弾事件で現場へ。都内にある二つの高級マンションに爆弾が仕掛けられ、片方は松田が解除しましたが、萩原が担当した爆弾は解体に手間取ったため仕方なく犯人の要求を飲むことに。
非常に重くて中はサウナ状態にもなるという防護服を嫌がって着用していなかった萩原。「馬鹿野郎、死にてぇのか!」と電話で松田に怒鳴られると、「そん時は敵を取ってくれや」とゆるい口調で返していました。
心配する松田から「いつものところで待ってるからな」と誘われた萩原は、エンジン全開で解体することに。
しかし、止まっていたはずのタイマーが再び動き出し、萩原は即座に周囲へ避難を伝えるも自身が脱出する猶予はなく爆死します。
それから4年後。警視庁捜査一課に異動となった松田は、萩原が殉職した日に毎年送られてくるというカウントダウンのファックスを待ち構えていました。すると、その年は謎のメッセージが届き、暗号を解読して杯戸町のショッピングモールの大観覧車へ。
観覧車に単身乗り込んだ松田は、仕掛けられた爆弾の爆発3秒前に別の爆弾の在処を示すヒントが表示されると知り、自身を犠牲にすることを決断。萩原の命日である11月7日、その観覧車で爆発に巻き込まれて殉職します。
ちなみに本エピソードの原作において、萩原は名前のみの登場で姿は描かれておらず、アニメで新しくデザインされました。
1098~1099話「風の女神・萩原千速」(101巻)
千速の回想で弟・研二が登場──“言っただろ? あきらめる必要は全然ねぇってな!”
困っている人を明るく励ましながらポジティブに行動する萩原は、姉の千速に対してもその優しさを見せていました。
要人と勘違いされて攫われてしまった阿笠博士をスケートボードで追っていたコナン。逃走車に跳ね飛ばされたところを、白バイで颯爽と現れた千速が助けます。
被疑者を追うなか万策尽きたと思われた場面で、“あきらめる必要は全然ないよ”というコナンの言葉を聞いた千速の脳裏には、弟の姿が浮かんでいました。コナンは少々、弟に似ているのだといいます。
その昔、ライブに行く予定だった千速は松田にスマホを分解されてしまい、ライブ会場で待ち合わせの友人と会うのは不可能だと行くのを諦めようとしていました。すると研二が“あきらめるにはまだ早いって”と言ってライブ会場へと連れ出し、大声で叫んだ結果、友人と会うことが無事叶ったのです。
“言っただろ? あきらめる必要は全然ねぇってな!”
『警察学校編 Wild Police Story』
警察学校時代
『警察学校編 Wild Police Story』で描かれるのは、警視庁警察学校の同期である降谷 零・松田陣平・伊達 航・萩原研二・諸伏景光の5人の青春時代。
萩原は、親友の松田をはじめ降谷、伊達、景光と同じ鬼塚教場に在籍。チャラさの中にも誠実さや優秀さが垣間見えますが、優れた洞察力とコミュニケーション能力を女性関係にしか使っていないと鬼塚教官がぼやくことも。実際、同期5人の中では一番モテているようでした。
鬼塚教官が窮地に陥った事故では、5人揃って優れた状況判断能力や対応能力を発揮しており、萩原は拳銃訓練で紛失した銃弾を探すことに。緊迫した場面でありながら、大勢の中から銃弾を隠し持っていた犯人を即座に見つけ出すという、機転の速さや鋭い洞察力を見せています。
“これは破滅への入り口なんじゃないか”
父親の経営していた修理工場が順調だった頃、店舗を増やした途端に景気が悪化して倒産した教訓から、“絶対に倒産しない”という理由で警察官を目指したという萩原。在学中に松田と共に機動隊爆発物処理班に勧誘されるのですが、工場倒産の経験から順調であることを手放しで歓迎できず、“これは破滅への入り口なんじゃないか”というブレーキがかかっていました。
けれど、その後に起きたトラック暴走事故で「自分にはアクセルしか付いていない」という松田の言葉を思い出し、たまにはアクセルを踏み込むのも悪くないと思い至ります。
劇場版『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』
かつての萩原の行動が解決のヒントに
劇場版25作目『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』(2022年公開)。卒業後も繋がる警察学校同期組の深い絆を描き、彼らが関わった過去の事件とも絡み合う物語です。
警視庁の目暮警部の元同期・村中に脅迫状が届くなか、かつて萩原と松田を殉職に追いやった連続爆弾犯が脱走し、その手引きをした人物に降谷は首輪爆弾を付けられてしまいます。
さらに翌日には、とある外国人が持つタブレットが突然爆発。彼が捜査一課時代の松田の名刺を所持していたことから、同期4人で久しぶりに会ったという3年前の11月6日──松田の死の前日の出来事が降谷によって語られます。
3年前、萩原の命日の前日に仕事の合間を縫って一緒に墓参りをした降谷、松田、伊達、景光は、その帰りに渋谷の廃ビルで謎の仮装爆弾犯による事件に遭遇。
解体の困難な液体爆弾が仕掛けられており、爆発物処理班のエースである松田でさえ苦戦するほどでした。しかし、松田は「こんなとき萩(ハギ)なら……」と萩原がやっていたことを思い出し、間一髪で爆発を防いでいます。
さらに映画のクライマックスでは、渋谷の街で皆が一丸となって大規模な爆発を阻止。コナンの策のヒントとなった萩原のかつての行動は、劇中で最大の危機を迎えた街を守り、大勢の命を救うことになったのです。
工藤新一&毛利 蘭は警察学校時代の萩原たちと出会っており、そのエピソードは原作コミック第107巻で深掘りされています。
萩原研二の声優は三木眞一郎さん
萩原研二を演じているのは声優の三木眞一郎(みき しんいちろう)さん。3月18日生まれ、東京都出身。『ポケットモンスター』のコジロウ役をはじめ、『機動戦士ガンダム00』のロックオン・ストラトス役など、人気作品のキャラクターを多く演じています。
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