【倉敷市】【3/30(日)開催】第2回下津井城跡さくらまつり ~ 歴史のロマンを感じる下津井城跡で、桜を楽しみながら下津井の魅力を堪能しよう
3月といえば桜の季節。
桜の開花やお花見が楽しみで待ち遠しい時季になりました。
下津井にある下津井城跡は、瀬戸内海の景色と桜を一緒に楽しめる隠れた桜の名所です。その下津井城跡で3月30日(日)、2回目の開催となる下津井城跡さくらまつりがおこなわれます。
2024年に第1回を開催した際には、6,000人以上の人が集まった人気のイベントです。
下津井の特産品が当たるスタンプラリーや、地元の味を楽しめる出店など、下津井の魅力を存分に味わえる春のイベント。主催者の想いとともに、第2回下津井城跡さくらまつりを紹介します。
「第2回下津井城跡さくらまつり」とは
第2回下津井城跡さくらまつり(以下、「さくらまつり」と記載)は、2025年3月30日(日)に開催されるイベントです。「下津井を考える会」が主催しています。
会場は、下津井城跡が残る瀬戸大橋架橋記念公園。下津井の街並みや瀬戸内海を眺められる美しい景観とともに、約300本の桜を楽しめる場所となっています。
当日は会場に駐車場がないため、JR児島駅からシャトルバスに乗っていきましょう。運賃は片道100円です。
お花見はもちろんのこと、家族や友だちと楽しめるポイントが盛りだくさんのさくらまつりの内容を紹介します。
バラエティ豊かな20店以上の出店
飲食出店ブースには20店以上が集結し、ガッツリとしたごはん系のものからお酒が進むおつまみ、そしてスイーツまで幅広い食を楽しめます。
たこ飯など、瀬戸内海の海の幸を使った食事を出すお店もあるので必見です。
飲食出店ブースのお隣の下津井魅力発信ブースにも、おいしいものが集まります。名前のとおり、下津井の地元の味を楽しめるお店や、下津井で暮らす人たちとの交流が楽しめるお店が並ぶブースです。
出店の詳細は、以下の画像をチェックしてください。
下津井の特産品が当たる!スタンプラリーと抽選会
当日は、スタンプラリーとお楽しみ抽選会も開催されます。
スタンプラリーは、下津井城跡をぐるりと回って6個のスタンプを集めると、下津井の特産品が当たる抽選会の抽選券がゲットできます。一等賞には、なんと地元のタコ漁師が釣り上げた下津井のたこが1匹当たるそうです。たこは生かボイルか選べるので、捌き慣れていない人でも安心して楽しめます。
1日に2回開催されるお楽しみ抽選会でも、鷲羽海苔やなんば牧場のアイスといった下津井ならではの食べ物や、地元の飲食店の食事券などが当たります。
お楽しみ抽選会の参加方法は、飲食ブースで食べ物を買って、購入金額に応じて抽選券をゲットするだけ。桜を見ながらもりもり食べて、ぜひ抽選券を集めて参加してみてください。
子どもが夢中になれるワークショップ
会場では、子ども達に人気のワークショップも開催されます。
筆者が特に気になったのは、漁船の廃材を使ってたこやワカメのモチーフを作るワークショップ。下津井の名物であるたことワカメを、自分好みのかわいいキャラクターに作れます。
ほかにも、消しゴムハンコ作りや、キーホルダーのペイントなど、小さな子どもでも楽しめる内容のワークショップが開催されます。家族でぜひ足を運んでみてください。
さくらまつりで初販売!「THINK GOOD SHIMOTSUI」のアイテム
さくらまつりを主催する下津井を考える会は、下津井のまちづくりに励む歴史ある市民団体です。
「THINK GOOD SHIMOTSUI」は、「下津井のいいとこ・下津井にいいことを考えることからはじめよう 下津井の未来をいっしょに創造しつないでいこう」をコンセプトに、下津井を考える会が企画プロデュースしたブランドです。
さくらまつりでの販売を目指して企画・製作が進められ、今回初お披露目となるアイテムは、Tシャツ3色、トートバッグ、児島特産のたたみべりコインケースを展開します。
売上金の一部は、下津井の環境保全活動や漁業の保全活動、地域活性化プロジェクトなどの活動資金として利用される予定です。
購入するだけで、下津井地域に貢献ができる素敵なアイテム。日常使いしやすいシンプルな見た目も良いですね。
さくらまつりでは、イベント限定の桜カラーTシャツも販売予定です。キッズサイズもあるので、親子でおそろいコーデも楽しめます。
2回目の開催となる下津井城跡さくらまつり。
どのような想いでイベントを企画したのか、下津井を考える会 代表の藤原祐輔(ふじわら ゆうすけ)さんと、「THINK GOOD SHIMOTSUI」をプロデュースした中道枝里(なかみち えり)さんにお話を聞きました。
下津井を考える会にインタビュー
──下津井城跡さくらまつりは、どのような想いで企画されたのでしょうか。
藤原(敬称略)──
僕が下津井を考える会を引き継いだ際に、まずは「下津井を代表するようなイベントを開催して、下津井全体が盛り上がるようなムーブメントを起こしたい」という想いがありました。
イベントを通して、運営メンバーを中心に、下津井の人たちの士気を高めるようなイベントにしていけたらと考えていたんです。そこから下津井城跡さくらまつりを企画しました。
会場となる下津井城跡はその名前のとおり、昔お城があった場所です。下津井の歴史を振り返ってみると、もともと漁村だった地域に下津井城ができて、無税地区を作り、そこから商業が発展して街が栄えていきました。
下津井城は、この町の歴史を語る上で欠かせない大切な存在です。さくらまつりを通して多くの人に下津井城跡の魅力を知ってもらい、今後は下津井城跡を地域観光のランドマークにしていきたいと思っています。
──下津井のまちづくりを体現したようなおまつりですね
藤原──
さくらまつりのコンセプトのひとつは「地域でさくらまつりを作る」。
もちろん、下津井城跡に人が集まることも重要ですが、さくらまつりが終わった後も下津井に足を運んでもらえる仕組みが作りたかったんです。なので、スタンプラリーや抽選会で地元の飲食店の食事券を提供したり、地域のおいしい特産品を出店したり、下津井の地域全体を巻き込んで盛り上げられるようなおまつりを目指しています。
地域活性化で大切なのは共創です。今回のさくらまつりでも、民間・企業・行政が一体となって運営しています。
地元の私たちが声を上げて、その実現のために出資してくれる企業がいて、行政も協力して、みんなでひとつのお祭りを作る。個人的には、理想的な形でさくらまつりができていると実感しています。
──主催の「下津井を考える会」とはどのような団体ですか?
藤原──
「下津井を考える会」は、40年以上の歴史があるまちづくりの市民団体です。むかし下津井回船問屋の立ち上げに関わったり、下津井節全国大会や魚島フェスティバルなどの地域振興のイベントを発案したりなど、長年地域貢献活動をしてきました。
先代のかたがたが信頼を築いてくれたからこそ、今僕たちがこうして地域で活動出来ているのだと思います。
中道(敬称略)──
下津井を考える会は、メンバーが本業の傍ら有志で集まって活動しているんです。
小学生から80代のかたまで、幅広い年代のメンバーが生き生きしながら下津井のまちづくりに関わっています。世代を超えて、上下関係なく協力し合いながら、下津井をより良くしようと活動中です。
藤原──
僕は2023年に80代の先代から代表を引き継ぎましたが、今までやってきたまちづくりはもちろん、今後は下津井の人材育成にも力を入れていきたいです。地域の若い人をどんどん巻き込んで、下津井で活躍する人を育てる役割も担っていきます。
──昨年(2024年)開催したときの反響はいかがでしたか?
藤原──
前回は初めての開催だったので、来場者2,500人を目標に掲げていたのですが、予想を大きく超えて6,000人の来場がありました。
渋滞なども起きて地域のかたには迷惑をかけてしまったのですが、さくらまつりが終わった直後、地域のかたからは「下津井を盛り上げてくれてありがとう」と、温かい言葉しか頂かなかったんです。僕たちの独りよがりではなく、地域から必要とされているイベントができたんだなと実感できて、うれしかったですね。
──今回のイベントの見どころや目玉があれば教えてください
藤原──
船の廃材を使ったワークショップは、ぜひ注目していただきたいです。
使わなくなった船の帆や、雨よけの屋根などを使って、下津井の特産品であるたこやワカメを作ってストラップにします。漁業が盛んな街なので、下津井の産業を知ってもらうきっかけになればと思います。
あとは、会場で販売される「THINK GOOD SHIMOTSUI」のグッズもおすすめです。
──「THINK GOOD SHIMOTSUI」は、今回のさくらまつりで初めてお披露目されるブランドですよね
中道──
はい、そうなんです。下津井を考える会でブランドを立ち上げるのは初めての試みでした。
「THINK GOOD SHIMOTSUI」は、「下津井のいいとこ・下津井にいいことを考えるきっかけとなり発信できる」を合言葉に展開されたブランドです。
下津井に住む人、訪れる人、関わる人。多くの人たちが下津井のいいねを見つけて、シェアして、共感する……という循環を広げていくイメージで、「THINK GOOD SHIMOTSUI」というネーミングにしました。
下津井の人に限らず、このアイテムを身につけて、下津井のことをちょっとでも思い出してもらえたらうれしく思います。
「THINK GOOD SHIMOTSUI」の売上の一部は、下津井の発展に貢献できるように活用します。漁業の保全活動や環境保全活動、地域活性化プロジェクトの活動資金などに使わせていただく予定です。
──ロゴマークがオシャレですね。ロゴマークにはどのような意味があるのですか?
中道──
GOODの”O”は 無限大のマークをモチーフに、循環するまちづくりや無限の可能性を表現しました。
象徴的な波マークは、実は下津井を考える会のメンバーの手書きです。
メンバーに、いろいろペンや筆で波マークを書いてもらい、最終的に「これが下津井の波だ!」と思うものが満場一致で選ばれました。穏やかに見える瀬戸内の波にも、独特な下津井らしい潮の流れのようにも見えて、波マークを通して自由さや多様性のようなものを表現しました。
決してデザインする側の独りよがりのものではなく、それぞれの想いを載せた形にしたかったので、みんなで作り上げたロゴマークになったと思います。
──どのような楽しみ方がおすすめですか?
藤原──
20店以上の飲食店が集まるので、まずはいろいろな食事を楽しんでいただきたいです。メインステージでは常にパフォーマンスが披露されているので、飽きることなく鑑賞していただけるかと思います。
あとはスタンプラリーを通して、下津井城跡全体をぜひ歩いてみてください。「昔はお城がこういうふうにあったんだ」と歴史を感じてもらえたらうれしいです。
中道──
岡山の桜の名所は数多くありますが、下津井城跡は山の上からの眺望と桜が本当に美しい、隠れた名所だと思っています。山を登った先にある綺麗な景色や、のどかな雰囲気のなかで楽しめる桜は、下津井城跡ならではです。
また、地元の特産品や飲食店なども楽しめるイベントなので、ぜひ下津井を知るきっかけに足を運んでいただけたらと思います。
──最後に、読者へメッセージをお願いします
藤原──
下津井城そのものは、実は3・40年ほどの歴史しかありません。一国一城制度で壊された際に、城を再建させないために石垣の角を崩しました。この跡は破城(はじょう)と呼ばれていて、日本でも数少ない遺跡になります。
そのような歴史的な貴重さが残る城跡なので、非日常を味わえる場所だと思います。下津井が栄えるきっかけとなった下津井城跡に、ぜひ足を運んでみてください。
中道──
皆さんは、下津井に対してどのようなイメージがありますか。もしかしたら、さくらまつりに来てみると印象が変わるかもしれません。
地元のおいしい特産品だったり、まだ見たことのない景色だったり、下津井の隠れた魅力だったり……。より多くのかたに「下津井っていいね!」と気づいてもらえるおまつりにしていきたいと思います。
さくらまつりが、下津井を知るきっかけのひとつになればうれしいです。お待ちしています!
おわりに
下津井の魅力を堪能できそうな第2回下津井城跡さくらまつり。
さくらまつりが終わった後も、下津井に足を運びたくなるきっかけがギュッと詰まっているイベントでした。
城跡なので会場は山の上となり、急な階段なども多いですが、運動不足の解消にちょうど良いかもしれません。山の上からの眺望が今から楽しみです。
お花見としていくのも良し、下津井の味を楽しむのも良し、下津井の歴史を感じるのも良し。
さまざまな楽しみ方で、「下津井のいいね」をぜひ見つけてみてください。