村尾信尚に聞く“誰でもわかる補正予算”
12月17日に成立する見込みの今年度の補正予算。12月17日の「くにまる食堂(文化放送)」では、関西学院大学教授の村尾信尚に補正予算とは、そもそもどういうものなのか、わかりやすく解説してもらった。
邦丸「そもそも補正予算って何ですか?」
村尾「まず当初予算っていうのがあるんですね。国の会計年度は4月から始まって翌年の3月末までの1年間なんですが、4月からスタートするのが当初予算ですから国会の議決・承認がいるわけです。ですから毎年、年が明けて1月半ば過ぎから国会が開かれて、まずは予算審議をする。衆議院で予算を通し、参議院で予算が通ると初めて予算は効力を発揮して4月1日から当初予算がスタートする。令和6年度の当初予算は一般会計で113兆円くらいの支出があるんですけど、補正予算というのは国会で審議した状況下では予見しがたかった事実が後から出てきた時、当初予算ではカバーできない部分を補うものなんです。補正予算には当初予算に補正をして加えることもあれば、減らすこともあるんですよ」
邦丸「えっ、減らすこともあるんですか?」
村尾「減額補正っていうのもあるんです。年度で1回に限らず、2回やったり、3回やったりすることもできるんです。ちなみに今日成立予定なのは1回目の補正予算です。補正予算は年度内に使い切らなくてはいけないんですけど、あと3か月ちょっとしか残ってない。本当に13兆円も使うことができるのかという問題もあります。また、13兆円の中身を見ると、想定できなかったとしても本当にそんな急ぐ必要があるのか?来年度の予算にしっかり組み込めばいいじゃないかという議論もあります。そもそも当初予算の中には想定外の出来事が起こった時、対応する予備費っていうのもありますから、予備費で賄えばいいんじゃないかという議論もあります。私は大蔵省の主計局にいた時代、今言ったことをよく各省庁に言って説得してきましたけどね」
番組では、この他にも野村邦丸が小倉智昭さんとの思い出を語っています。