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【2025年度最新版 全国最低賃金ランキング】全国平均66円上昇、1,121円に。求人検索時給も上昇傾向

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【2025年度最新版 全国最低賃金ランキング】全国平均66円上昇、1,121円に。求人検索時給も上昇傾向【求人ボックスジャーナル】はたらき方やキャリアを考える機会を創出するメディア

厚生労働省は9月5日、令和7年度地域別最低賃金額改定について、答申での全国加重平均額が平均66円引き上げの1,121円となったと公表した。これは昭和53年度に目安制度が始まって以来、最高額となっている。

2025年度の地域別最低賃金改定の目安は、Aランク63円、Bランク63円、Cランク64円だったが、各地方最低賃金審議会では、目安を上まわる引き上げ額で答申する例が相次ぎ、平均引き上げ額は66円となった。最低賃金の引き上げは2025年10月から順次実施される。

今回は、2025年度の47都道府県の最低賃金について紹介する。

【2025年度 全国最低賃金ランキング】全ての都道府県で時給1,000円越え

2025年は新たに31道県が時給1,000円を超え、全ての都道府県で1,000円を超えた。今回初めて1,000円を超えたのは、青森県、岩手県、秋田県、宮城県、福島県、群馬県、長野県、山梨県、新潟県、富山県、石川県、福井県、和歌山県、奈良県、香川県、徳島県、愛媛県、高知県、岡山県、島根県、山口県、福岡県、鳥取県、佐賀県、山形県、大分県、長崎県、熊本県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県。今回の改定で、最下位は沖縄県・高知県・宮崎県の1,023円となった。

最高額は東京都の1,226円で、最低額との差は203円となり、前年の212円(1,163円対951円)より縮小した。

引用:厚生労働省 「令和7年度地域別最低賃金額答申状況」

引き上げ額1位は「熊本県」の+82円、賃上げ率8.61%。区分Cでは目安額以上の答申目立つ

今年度の最低賃金引き上げは、消費者物価の上昇や春季労使交渉の結果を考慮して議論された。労働者の生計費を重視し、賃上げの維持と地域格差縮小を図ることが目的とされている。

中央最低賃金審議会の答申によると、2025年度の地域別最低賃金改定の目安は、中央最低賃金審議会が定めるランクに基づき、Aランク(埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、大阪)が63円、Bランク(北海道、宮城など28県)が63円、Cランク(青森、岩手など13県)が64円と設定されていた。

区分Cでは目安額以上の答申が目立った。引き上げ額1位は「熊本県」(82円)、2位「大分県」(81円)、3位「秋田県」(80円)、その後も「青森県・岩手県」(79円)と上位は区分Cが占めた。

今回の改定により、最高額(東京都の1,226円)に対する最低額(沖縄県・高知県・宮崎県の1,023円)の比率は83.4%となり、昨年度の81.8%から大幅に改善された。

また、2025年度の最低賃金をフルタイム労働者の月給に換算した場合、以下が目安となる。(※1)
全国平均:18万6086円
東京都:20万3516円
大阪府:19万5382円

(※1)厚生労働省「令和6年就労条件総合調査」より、年間休日の労働者1人平均は115.6日であることから、年間所定労働日数を249日とする。計算式は以下。
正社員最低賃金=(最低賃金×8時間×249日)÷12ヶ月

【最低賃金の推移】2015年の全国平均は798円。10年で323増

最低賃金は、過去10年を平均すると約3%のペースで毎年引き上げが続けられており、全国平均は過去10年で323円増加した。2020年は新型コロナウイルス感染症拡大による経済・雇用への影響等を考慮し、引き上げは見送られたが、その後、物価高騰および春闘賃上げ率の上昇により、2023年は4.5%、2024年は5.0%、今年は6.3%と大幅な引き上げが続いている。昨年、全国平均で初めて1,000円を超えた。なお、東京都は2019年(1,013円)、大阪府は2022年(1,023円)にそれぞれ最低賃金1,000円を超えている。

【検索時給の推移】希望時給下限は上昇傾向、平均1,307円〜の時期も

2024年10-12月の期間に求人ボックス上で検索された時給の平均(加重平均値)は1,307円で、過去最高値となった。2023年同期間の1,251円から4.5%、2022年同期間の1,219円からは7.2%上昇している。
2024年度の全国平均最低賃金1,055円を大きく上まわっており、求職者が人手不足や物価高の影響を受け、より高い賃金を求めていることを示している。

最低賃金を上げる理由

最近の大幅な最低賃金上昇は、主に 物価高と政府の財政状況 の2つが背景にある。まず、消費者物価指数は3%台の伸びを続け、特に「食料、電気代、通信料などの生活必需品で構成される『1ヶ月に1回程度購入』する品目」については前年比6.7%と急騰している。一方で実質賃金は6ヶ月連続でマイナスとなり、生活が苦しくなる中、最低賃金に近い労働者の購買力を維持するためにも、最低賃金の引き上げが必要とされている。加えて、政府は巨額の借金を抱え、減税など直接的な財政出動には限界がある。そのため、企業負担で実施できる最低賃金の引き上げを景気対策の一環として活用している。

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