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韓国ドローンスタートアップは、デザインもアイデアも実装スピードも全てにおいて注目の存在[Drone Design]Vol.61

DRONE

ドローンがビジネス市場として確立されるようになり、参入するスタートアップが世界中で増えています。国際テックイベント「CES」では、他にはないデザインやアイデアのドローンも見られ、中でも韓国の動きには注目すべきものがありました

CES2025で見つけた!韓国発、ユニークドローン最前線

ドローンをテーマにする展示会は国内外でも増えており、毎年1月にラスベガスで開催される国際テックイベント「CES」は、空飛ぶクルマをはじめとするさまざまなドローンが出展されることで注目を集めています。一昔前とは違ってドローンメーカーのブースは見かけなくなったものの、代わりにスタートアップが増え、米国、フランス、イギリス、ウクライナ、タイ、そして日本などから出展があった。特に多かったのが韓国で、面白いデザインやアイデアを取り入れたドローンもありました。

CES2025は世界から1200のスタートアップが出展し、ドローンスタートアップも多かった

韓国のスタートアップが登壇するピッチイベントで紹介されていたのが、四角くて細長い機体に折りたたんで格納できるブレードを備えたLeaPt社の「LPT Platform」というドローンです。

特徴的なデザインのペイロードで7〜300kgの荷物を用途にあわせて運搬できるよう設計されています。また、荷物以外のモジュールも搭載でき、軍用も含めたさまざまな目的でも使えることも想定されていて、設計に関する新しいアイデアを募集しているということでした。

四角で細長いデザインをしているLeaPt社の「LPT Platform」

ブースではモックアップを展示

デザインではさらにユニークだったのが、D-MAKERSの「Nova 400」というドローンでした。四角いフレームをつないで8の字にしたような、デュアルダイヤモンドという飛行安定性を高める独特な形をしていて、4つのローターで空を飛ぶ仕様になっています。ブースにある機体はプロトタイプと思いきや完成品のようで、サイズは366×642×140mm、ホイールベースは400mm、重さは1.4kgと超軽量で、そのため飛行時間も50分となっています。主に偵察用で、他にもブレードが8枚のNova Octo、12枚のNova Dodecaというシリーズがリリースされています。

デュアルダイヤモンドというユニークなデザインをしたD-MAKERSのクアッドコプター「Nova 400」

D-MAKERS

航空学科や航空整備学科がある韓瑞大学も、とてもユニークなデザインのドローンを設計していて、UFOのような形をした「Urban Bladeless Delivery Drone System」は、イノベーションアワードを受賞しています。名前にある通り、ブレードを使用せず、騒音を40%以上削減しながら、最大10kgの貨物を運ぶことができます。AIベースのスマートフライトシステムを備え、都市部での配達や監視を実現できるということです。

ブレード無しで静かに飛ぶUFOのような「Urban Bladeless Delivery Drone System」はイノベーションアワードを受賞している

韓瑞大学はもう一つ、地下での運用を想定し、360°のLIDARとAIを搭載した「Underground Drone」でイノベーションアワードを受賞しています。ブースでは他にもさまざまなドローンに関する技術が紹介されていて、機体の周囲を包むようなLEDディスプレイで映像を表示できるドローンなども展示されていました。

「Underground Drone」は地下で運用できるよう設計されている

LEDディスプレイで映像を表示できるドローンを展示

空だけでなく水上向けのドローンもあり、Korea Ocian A.I.ことKoaiは、事故などにより海や川に漏れたオイルを自動で分離、収集するオリジナルのドローンを開発しています。回収する本体と、移動に使用するフロートの部分を組み合わせて、広い海や沿岸、狭い川でも利用できるように設計されていて、現在、試験運用が行われているとのこと。会社設立のきっかけや活動内容も興味深く、いよいよ実装に向けて動きはじめ、CESで活動を広くアピールしているということでした。

オイル回収ドローンはいろいろなデザインを検討しているところだという

実際にオイル回収作業で機能を発揮していることが動画で紹介されていた

韓国のドローンスタートアップは、まずその数の多さに驚かされたのですが、単純に高性能な機体を製造するというよりも、新しいアイデアを実装する開発スピードも早くなっているという印象で、国もかなり力を入れているということがわかりました。

技術面でも大学や若手の研究者を中心に、プロトタイプをいろいろ発表しており、こうした動きが世界市場にどのような影響を与えるのか、気になるところです。

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