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野生化したアライグマ 伊賀地域で年500匹超捕獲 夏に出没増

伊賀タウン情報YOU

6月下旬に市街地で姿を現した2匹のアライグマ=名張市上八町で

23年度は名張101匹、伊賀442匹

 北米原産で、かつてペットとして人気だったアライグマ。可愛らしい見た目に反して性格は凶暴で、逃げ出したり、飼い主に捨てられたりして繁殖、野生化して、今では全国で深刻な農作物被害などをもたらしている。外来生物法に基づく特定外来生物に指定され、近年の捕獲数は三重県の伊賀地域で年間500匹を超えている。特に夏場は出没が増え、捕獲数も増えるという。

 全長は、成獣で頭から尾の先までが60センチから100センチで、猫より二回りほど大きい。タヌキと違い、しま模様の尻尾が特徴だ。

 1970年代に放映されたテレビアニメの影響で、ペットとして輸入された。国内に天敵がおらず、雑食性で繁殖力が強いことが生息域を広げている要因とされている。

 伊賀地域では、92年に名張市内の市街地の民家天井裏で初めて発見。同市内の捕獲数は、2006年度から08年度は10匹以下だったが、19年度に116匹と初めて100匹を超えた。22年度も116匹で、23年度は101匹だった。伊賀市内では05年ごろから通報が増え、22年度は465匹、23年度は442匹となっている。

 23年度の名張市内の農作物の被害額は、ニホンジカ(約470万円)やイノシシ(約400万円)には及ばないものの約23万円に上った。ブドウ、イチゴ、スイカなどの被害があり、飼われていたコイが襲われたという話もある。

「危険、触らないで」

 繁殖期は春から初夏にかけてで、一度に3匹から5匹の子どもを産む。家の屋根裏などに侵入して子育てをするため、排泄物による悪臭の被害報告も寄せられる。感染症を媒介する危険性も指摘されている。

 両市とも防除計画を策定して捕獲を進めており、捕獲おりの貸し出しも行っている。

 名張市農林資源室の担当者は「見た目は可愛いかもしれないが、とても危険。餌を与えないことはもちろん、見つけてもむやみに近づかず、触らないようにしてほしい」と呼び掛けた。

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