藤沢市内に「リンゴ病」警報 5年11カ月ぶりの発令
藤沢市は7日、伝染性紅斑(リンゴ病)の流行警報を発令した。警報は市内の医療機関(定点数9カ所)で1地点あたりの患者数が週平均2人を超えると発令される。今回は12月23日から29日までの間に患者数が18人となり、定点あたり2人に達したため、流行警報が発令された。警報発令基準値に達したのは、2019年1月以来、5年11カ月ぶりとなる。
伝染性紅斑は、ヒトパルボウイルスB19による感染症。10日から20日ほど人体に潜伏後、微熱やかぜの症状が見られる。その後、両頬に境界鮮明な赤い発疹、体や手足に網目状またはレース状の発疹が現れる。成人では関節痛や頭痛などの症状が出ることがあるが、合併症を起こすことはほぼなく、自然に回復する。
感染経路は飛沫・接触感染。市保健予防課によると、有効なワクチンや治療薬はない。紅斑出現前の微熱やかぜのような症状が見られる時期にウイルスの排出が多くなるため、紅斑を確認してから感染を避けることは困難といい、「手洗いと咳エチケットを心掛け、予防を行ってください」と呼び掛けている。