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【菊池市】長い長い間、たった一人でここを守っている石人のいる古墳へ行ってみよう~木柑子二ツ塚古墳(フタツカサン)

肥後ジャーナル

【菊池市】長い長い間、たった一人でここを守っている石人のいる古墳へ行ってみよう~木柑子二ツ塚古墳(フタツカサン)

古墳巡りに最適な季節になって参りました。小学生の頃、図鑑で見た鍵穴のような不思議な古墳(前方後円墳)に一瞬にして魅了され、調べてみると熊本にも沢山!なかなか、図鑑で見るような大規模な古墳は見る事は出来ませんが、どんな小さな古墳でもロマンは同じ。 今日も今日とて、昔の人の存在を感じられる古墳へのドライブに菊池市まで行って参りました。

木柑子(きこうじ)二ツ塚古墳(フタツカサン)という古墳

木柑子二ツ塚古墳(フタツカサン)とナビを設定して進むと、すぐに分かります。道も狭くないので、安心して進めますよ。

こんもりとしたお山が二つ。フタツカさん、と言われているのはこの姿からでしょうか。こちらの古墳は全長43m、後円部径13m、高さ15mとなっており横穴石室。ただし、激しい盗掘のため崩れております。

石片があちこちにちらばっております。

6世紀前半に築造されたものと判明しているそうです。

破壊された石の佇まいが何だか物悲しいです。とても静かな場所で、ここでしばらく秋の風景を眺め、歴史を想います。

貴重な石人に会う

こちらの木柑子二ツ塚古墳には石で作られた人型があります。

前方後円墳のくびれの部分に置かれていたというこちらは、高さおよそ90㎝。古墳の守り役として置かれていたという事です。

手のようなものが見えます。

腰に手を当てているような恰好。頭は取れており、地元の方々が後から修復されたとの事でした。大切にされている事が分かるエピソードです。

反対側の腰に当てた手は、何故か6本指です、が、これについての詳細は不明です。そっと触ってみます。一体どんな人達が作ったのでしょう。

長い長い時間、ここを守ってきた石人を、博物館ではなく、この場で見れた事に感動いたします。

石人からみた風景がこちら。とても広々とした風景。金色になりつつある稲穂。 石人は、空と畑を、時々通る車を、どれだけの時間眺めていたのでしょう。 守り神でありながら、盗掘され、石の散らばった場所におられる事に切なさを感じます。ありがとうございました、と手を合わせてここを去りました。マニアの方も、そうでない方も、古墳時代にタイムスリップした気分を木柑子二ツ塚古墳で味わってみてはいかがでしょうか? ※9月取材時、大きな蜂などが近くを飛んでいたので、くれぐれもお気を付け下さいませ。

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