ハラスメントに配慮を、四日市市が市議会に7件の事案を報告し求める、条例施行後の初の調査
三重県の四日市市議会で、複数の議員と職員のやりとりなどがハラスメントに相当する可能性があるとして、市が市議会に7件の事案を含む調査結果を提出し、配慮を求めていたことが6月12日に分かった。市議会は2022年に議員間や職員との間のハラスメントをなくすことを目的に「四日市市議会ハラスメントの防止等に関する条例」を定めており、施行後の初の状況調査だという。
市によると、文書は「四日市市議会ハラスメントの防止等に関する条例の施行後の状況に関する調査結果について」の題で、4月19日付で森智広市長から樋口龍馬議長(当時)に提出された。市側は、条例制定など市議会の取り組みに礼を述べる一方、施行を受けて調査したところ、昨年度の1年間に7件の事案が報告されたとして対応を求めている。調査は今後も継続的に行うとし、議員活動での職員に対するハラスメントの防止に配慮を求める内容になっている。
市はこの文書提出については発表しておらず、事案の個別的な内容についても明らかにできないとしている。しかし、一部報道や関係者の話などでは、市議会委員会の中でのやりとりで退職を求めるような発言があったり、議会での質問のために職員を長時間拘束したりしたとの内容が含まれていたという。
市議会側は、文書を受けて対応を求められているが、現職の石川善己議長は「あらためて事実関係を確認し、問題点があればスピード感をもって対応する」と話している。