<静岡高校サッカー>静岡学園vs浜松開誠館 試合後の両監督コメント「ものすごく成長した」「相手が上手だった」
第103回全国高校サッカー選手権静岡県大会は11月16日、エコパスタジアムで決勝を行い、静岡学園が2−0で浜松開誠館に競り勝ち、2連覇と県3冠を達成しました。試合後、両チームの監督に話を聞きました。
静岡学園 川口修監督
ー決勝の感想を。
「相手が激しくハイプレスで来るのは分かっていたし、セットプレーが強いのも分かっていた。その中で、しっかり自分たちがプレミアリーグや全国総体で培ってきたもの、経験を生かして自分たちのスタイルで勝負しようと。前半はしっかり表現できていたし、後半は押し込まれる場面もあったが、失点ゼロに抑えることができた。精神的にも成長していると思う」
ー春から比べて成長しましたね。
「春のプレミアリーグ開幕の頃から比べれば信じられないぐらいチームが変わった。この選手権でものすごい成長が見られた。」
ー春先は県制覇もできないと思っていた?
「練習の雰囲気で分かる。ちょっと今年はキツイかなと思いながら、その流れでプレミアリーグに入って5連敗。初めてのことで、内容も良くなかった。ただ、県総体を獲れたのがよかった。全国で4試合経験を積めた。あの経験が選手のマインドを変えた。全国出場できたのが1つのきっかけになった」
ー守備が安定したのでは。
「最初はプレミアでも失点が多かったし、緩かった。でも全国総体を経て、夏の遠征からすごく良くなって、自分たち主導でサッカーができるようになった。そこからプレミアでも自分たちがボールを握れるようになり、内容が良くなった。プレミア後期は成長したサッカーができていた。練習の中でできるようになって、試合でも表現できるようになった」
ープレミアリーグの経験は大きい?
「もちろん大きい。ちょっとでも気を抜いたら失点するし、チャンスで決められなければ勝ち点を取れないリーグ。そこで揉まれたのは大きい」
ー試合前に選手に伝えたことは?
「経験値は自分たちのほうがあるということ。経験を自信につなげて戦うこと。どんな場面が来ても、全国総体とプレミアの経験があれば大丈夫だよと。相手がいくらセットプレーが強くても、自分たちはプレミアでもっと強いセットプレーを経験してきたという話をした」
ー後半なかなか追加点が取れなかったが。
「チャンスは作れていた。ただ、そこで決めきれないのが今年の課題。まだまだそこは足りないので継続してトレーニングしていきたい。プレミアで首位を走っている大津高は必ず決めてくる。そこの差はある。全国では、ああいうところで決めていかないと上にはいけない」
ー乾が得点王。
「プレミア後期からフォワードにコンバートして、プレミアでも点を取れている。本職ではないが、自信をつけて、自分のストロングポイントは何かを考えてプレーしている。周りを活かすストライカー、そういう役割を自覚して勝負している。自分のスタイルの中で点も取っている。すごく成長した」
ー天野選手は最後にスーパーゴールを決めた。
「その前の1対1のところで決めてほしかったけど、でも最後一発やってくれた」
ー初先発の神吉選手の評価は?
「課題はあるが、よくやってくれた。このピッチに立ったことで、彼の今後の成長が楽しみ。ボールを持てるし、はがせる。(セカンドチームが出場している)プリンスリーグでもずっと活躍していた。今年はプリンス組とプレミア組の融合をテーマにしている」
ーMVPの岩田選手の評価は?
「彼がチームを引っ張ってきた。常に高パフォーマンスを出しているのが彼。今日も足をけがしてたが、失点ゼロに抑えてくれた。今年は彼が一番安定している」
浜松開誠館 青嶋文明監督
ー試合の感想を。
「選手はよく頑張ったが、静岡学園の力が一枚上手だったかなと思う」
ー2失点ともミスからだった。
「これだけ大きな舞台で力の差がある相手への挑戦なので、イージーなミスが出ちゃうと厳しい。経験しないと分からないことなので、いい経験になったと思う。これを教訓にして、もう少し思慮深くなるきっかけになってくれればと思う」
ーポイントはどこだと思っていたか。
「前半を0−0でいけていればというところだった。交代のタイミングも難しくなった。拮抗させておいて、少しスペースができる状況をつくりたかった」
ー(切り札の)田中君を入れるタイミングがハーフタイムではなかった。
「友田が相手選手とのマッチアップで通用していた。後半開始10分ぐらいは様子を見ようと思っていた。予定通りではあった」
ー次に向けて。
「自分も選手も素晴らしい経験をさせてもらったので、それを整理して、反省材料にして、我々の指導と、彼らの今後の選手生活に生かしていけたらいい」