兵庫県伊丹市での子育て体験談。子育て支援情報や子育てにおすすめのエリアを紹介
伊丹市は兵庫県阪神地区の南東部にあり、大阪市内までは約10kmと、主要都市へのアクセスも良好です。公園や緑も多いため、安心して子育てを楽しめる地域といえるでしょう。
私が伊丹市に引越してきたのは、再婚して3人目を妊娠したことがきっかけでした。以前は大阪市に住んでいたのですが、再婚したタイミングで子育て環境を再度考えるようになり、引越しを決意しました。
伊丹市で暮らし始めて1年弱ですが、すでにわが家にとって居心地のいい場所になっています。今回はその理由について実体験を含めて紹介していきます。
伊丹市で子育て中
伊丹市とはどのような街なのか、まずは概要から見ていきましょう。
伊丹市の概要
伊丹市は兵庫県阪神地域の南東部に位置していて、東側には猪名川、西側には武庫川と2つの川に挟まれています。市内には大小さまざまな公園や緑地があります。
兵庫県尼崎市・西宮市・宝塚市・川西市、大阪府豊中市と池田市に隣接していて、人口は19万4,821人です(2025年6月1日時点)。
また、清酒発祥の地や最古級ともされる有岡城の惣構(そうがまえ)など、歴史や文化の発展とともに栄えてきた市でもあります。
交通の利便性が高く、JR線・阪急線を合わせて5つの駅があり、伊丹市駅から大阪駅までは約15分で、神戸三宮までは約30分でアクセス可能です。
路線バスは、市営バス・阪急バス・阪神バスの3社の路線バスが運行しています。鉄道が補完するように、市全域をほぼカバーしています。
伊丹といえば、大阪国際空港(伊丹空港)を思い浮かべる方も多いでしょう。北海道や沖縄まで2時間前後で行けるので、出張や国内旅行などに便利な交通環境が整っています。
わが家が子育て環境に伊丹市を選んだワケ
わが家が伊丹市を選んだ理由は大きく3つあります。
自転車圏内での買い物が充実している
伊丹市には、伊丹店と伊丹昆陽店の2つのイオンモールがあります。どちらもわが家から自転車で10分ほどの距離にあり、日常の買い物や休日のお出かけ先として利用することが多いです。
子どもが小さいときは、車に乗せたり長時間歩かせたりするのは大変なので、自転車でサッと行ける距離に何でもそろう施設があるのは、子育て世帯にとって大きな魅力といえるでしょう。
わが家は週末になると家族でイオンモールに出かけて、食料品や日用品のまとめ買いをしたり、フードコートでランチを楽しんだりしています。子ども向けの遊び場もあり、買い物の合間に気分転換ができるので、ありがたいです。
イオン以外にも地元密着型のスーパーが点在していて、特売日をうまく活用すれば食費の節約にもつながります。買い物がすべて自転車圏内で完結できる生活は、時間にも心にも余裕をもたらしてくれました。公園が多く自然を身近に感じられる
伊丹市には緑の豊かな公園が多く、自然を身近に感じられます。中でも「瑞ヶ池公園」や「昆陽池公園」は地元の人たちに親しまれている大きな公園で、週末になると家族連れや散歩を楽しむ人々でにぎわっています。
わが家は、子どもを連れて昆陽池公園に出かけることが多いです。広い芝生エリアにレジャーシートを敷いてお弁当を食べたり、ボール遊びをしたりと、のんびり過ごす時間を楽しんでいます。
大きな池には野鳥が飛来し、季節によってさまざまな鳥を観察できるのも魅力です。自然に触れながら遊べるので、子どもにとってもいい刺激になっているようです。
「瑞ヶ池公園」は四季折々の自然が感じられる場所になっていて、春には桜、秋には紅葉を楽しめます。天気のいい日は、ベビーカーを押しながらのんびり散歩するだけでも気分転換ができるでしょう。
このように自然に恵まれた環境が身近にあることは、子育てにおいて非常に有難いことだと思います。子どもの見守り環境が充実している
伊丹市では、子どもが安心して通学・外出できるような見守りの仕組みがしっかりしています。市内には公園や通学路などに約1,200台もの見守りカメラが設置されているため、安心して暮らせる環境といえるでしょう。
私が特に注目したのは「まちなかミマモルメ」という見守りサービスです。子どもが持っているICタグの位置情報が、設置された受信機を通じてスマホに通知される仕組みになっていて、学校の登下校時に「どこを通ったか」を確認できます。
「ちゃんと学校に着いたかな」「帰り道は大丈夫かな」といった小さな不安が解消されると、日々の安心感が全然違います。子ども自身も、見守られていることに安心感を持っているようで、通学に前向きになってくれていました。
実際どう?伊丹市の子育て
私は現在、伊丹市の賃貸に子ども3人含めた5人家族で暮らしています。実際暮らしてみて感じた子育て事情をお伝えしていきます。
数字で見る伊丹 市の子育て事情
伊丹市の人口は約19万5,000人で、そのうち子ども(0歳~14歳)は約2万5,300人(2025年6月時点)です。2020年の子どもの人口は約2万7,000人なので、この5年間でやや少子化が進んでいることになります。
伊丹市の保育施設数は以下の通りです。(2025年4月時点)
・認可保育園42園(公立5園、私立37園)
・認定こども園8園(公立4園、私立4園)
・小規模保育施設4園
・認可外保育施設9園
・幼稚園12園(公立6園、私立6園)
途中入所の待機児童や保留児童数はいますが、2025年4月時点での待機児童は0名でした。
伊丹 市の子育て支援情報
伊丹市は子育て世帯が安心して暮らせるように、子育て支援の強化に取り組んでいます。ここでは伊丹市が提供する子育て支援の特徴を5つ紹介します。最新情報は伊丹市の公式サイトをご確認ください。
伊丹市の子育て支援情報(1)第2子の保育料無償化
伊丹市では、2人以上の子どもを同時に保育園などに預ける世帯に向けて、0歳から2歳の保育料を所得制限なしで無償化しています。また、2023年9月から年収360万円未満相当の世帯は、第1子の年齢を問わず、第2子の保育料が無償化されました。
子どもを2人以上預ける方からすると、保育料が無償になると負担が大幅に減り、家計が救われるのではないでしょうか。伊丹市の子育て支援情報(2)中学生までの医療費が完全無償化
伊丹市では所得制限なしで中学生までの医療費を完全無償化しています。高校生の入院費も所得制限なしで保険適用分が無償です。
私には3人の子どもがいます。誰かが風邪を引くと、気を付けていても家庭内で広がることも多く、病院通いが続くこともあるので、医療費の無償化は非常にありがたいです。伊丹市の子育て支援情報(3)むっくむっくルームなどの地域子育て支援拠点事業
伊丹市では親子の憩いの場として通える場所があります。地域子育て支援拠点事業は「むっくむっくルーム」「ゆうぎしつ」「ひだまりひろば」と名称はさまざまですが、これらはすべて未就学の子どもとその保護者の方のためのフリースペースを提供する事業所です。
市内には8ヶ所あり、屋根のある公園といわれている、雨の日でものびのび遊べる場所です。子育てに関する相談や子育て情報を得られる場所でもあります。伊丹市の子育て支援情報(4)中学校給食費が無償、小学校も一部補助
伊丹市では、近年の食材費高騰を受けて、子育て世帯の経済的負担を軽減するために、学校給食費の支援を強化しています。
具体的には、中学校の給食費を完全無償化するとともに、小学校では給食の単価上昇分を市が補助する制度を導入しました。これにより、小学生の保護者は実際の給食費よりも安い費用で利用できる仕組みとなっています。伊丹市の子育て支援情報(5)産後ケア事業
産後のお母さんの「からだ」と「こころ」のケアを目的とした産後ケア事業では、育児に関する相談や助産師によるケアなどが受けられます。伊丹市には、宿泊型・通所型・訪問型のサービスがあり、最大7回まで利用できます。産後ケアの利用にかかる費用は、一部を市が負担してくれるため、低料金で利用することが可能です。
産後、自身の体調面や育児に関することでの不安を抱えているお母さんにとって、うれしいサポートといえるでしょう。
伊丹市での子育て体験談
伊丹市の子育てのしやすさはどんなところでしょうか。
伊丹市で子育てをする魅力
私が伊丹市で子育てをしてみて感じた魅力についてまとめてみました。
伊丹市で子育てをする魅力(1)便利な街のそばにある自然や住宅街
伊丹市の大通りにはたくさんの飲食店などのお店が並び、バスや車も多いですが、道を1本中に入ると静かな住宅街が広がっています。便利な地域でありながらも、公園や自然を感じられる場所が多く、落ち着いた環境で暮らせます。
伊丹市で子育てをする魅力(2)子育て支援の充実
産後ケア事業でのサポートや子育て支援センターなど、ママたちにとって心強いサポートが充実しています。私には3人の子どもがいますが、3人とも悩むポイントはまったく違いました。
3人目は6年ぶりの出産だったため、忘れてしまっていることだらけで不安でしたが、相談やアドバイスをもらえる環境が整っていたので不安の解消につながりました。同じ境遇のママさんとも出会い、意気投合できて楽しかったです。
伊丹市の子育て環境
伊丹市は便利な街でありながらも自然を感じられる街です。実際に住んでみたところ、安心して子育てに向き合える環境でした。
伊丹市の子育て環境(1)伊丹市昆虫館
昆陽池公園は都市部では珍しい野鳥のオアシスです。関西屈指の渡り鳥の飛来地として知っている方も多いのではないでしょうか。
昆陽池公園内にある自然池の中には、日本列島を模した野鳥の島があり、昆陽池公園のシンボルになっています。園内には緑の豊かな「伊丹市昆虫館」があり、1年中生きたチョウや昆虫と触れ合えます。珍しい昆虫の標本などもあり、楽しく昆虫について学べる施設です。
施設名:伊丹市昆虫館
所在地:兵庫県伊丹市昆陽池3-1昆陽池公園内
アクセス:阪急伊丹駅より市営バス10分、JR伊丹駅より市営バス13分
開館時間:9:30~16:30(最終受付16:00)
休館日:毎週火曜日(火曜が祝日の場合は翌日休)伊丹市の子育て環境(2)伊丹市立こども文化科学館
伊丹市立こども文化科学館は、プラネタリウムや宇宙に関する体験展示を常設する科学館です。プラネタリウムは季節に応じた内容となっていて、見た後はついつい夜空を見上げてしまうようになります。
宇宙ロケットや太陽系サイクルなど、体験型の展示や工作を楽しめるコーナーもあるので、子どもも大人も楽しめるでしょう。屋上展望台では、近くにある大阪国際空港(伊丹空港)の迫力のある飛行機の離着陸の様子を見られるため、人気があります。
施設名:伊丹市立こども文化科学館
所在地:伊丹市桑津3-1-36
アクセス:JR伊丹駅からバスで10分
開館時間:9:00~17:15(最終入館は閉館30分前)
休館日:毎週火曜日(詳しくはホームページでご確認ください)
伊丹市の住まい事情
実際に伊丹市に住むならば家賃の情報も気になりますね。ここでは、子育て世帯向けの2LDK・3K・3DKのマンションの家賃相場を近隣地域と比較してみました。
・伊丹市:9.62万円
・尼崎市:13.39万円
・宝塚市:13.76万円
・西宮市:13.72万円
兵庫県内で隣接している地域と比べてみても、伊丹市は家賃が安い方だと分かります。理由としては都市部からはやや距離があるからでしょうか。しかし、伊丹市内主要都市へのアクセスがしやすく、バスの本数も多いため、通勤や通学がしやすいです。
便利でありながらも家賃が抑えられる立地は、子育て世帯にとって魅力的ですね。
伊丹市の子育て世帯におすすめエリア
ここでは子育て世帯が暮らすのにおすすめしたいエリアを紹介します。
伊丹市の子育て世帯におすすめエリア(1):JR伊丹駅周辺エリア
伊丹駅には、駅に直結している「イオンモール伊丹店」があります。ベビールームや授乳室、調乳専用の浄水給湯器、キッズトイレが完備されているため、小さい子ども連れでも過ごしやすいです。
イオンモール伊丹店の2階デッキには6歳までを対象としたテラスパークがあり、人工芝が広がっていて、子どもたちも安心して遊べます。わが家の子どもたちは買い物に退屈してしまったときの遊び場として利用することが多いです。
駅の東側には、大阪国際空港(伊丹空港)があります。飛行機の離着陸を間近で見られる伊丹スカイパークは、臨場感があり、親子で楽しめるスポットです。
公園には乳幼児から使用できる遊具エリアがあり、きょうだいそれぞれが自分たちの成長に合わせて遊べます。ピクニックができるエリアと夏に水遊びができるエリア、カフェもあるので週末の遊び場には困りません。
そのほかにも、伊丹駅周辺には徒歩圏内に病院・飲食店・公園などの生活に欠かせない施設がそろっている、子育て世帯にとって暮らしやすい環境です。
伊丹市の子育て世帯におすすめエリア(2):イオンモール伊丹昆陽店周辺エリア
イオンモール伊丹昆陽店には、ベビールーム以外にも子ども連れ買い物が便利な施設が豊富です。例えば、3階にある「なかよしプレイグラウンド」は、3歳以上であれば子どもだけでも利用できます。
ボールプールや滑り台、おままごとなどができる室内遊び場になっていて、見守りスタッフが常駐しているので
、安心して子どもを預けられます。親だけでゆっくり買い物をしたいときなど、わが家が重宝している施設です。
イオンモール伊丹昆陽店周辺には、池尻北公園や昆陽池公園といった自然の中でのびのび遊べる公園があります。伊丹市立池尻保育所や市立松崎小学校・松崎中学校が徒歩圏内にあり、通園・通学が便利です。落ち着いた住宅街が広がるエリアなので、子育て世帯におすすめです。
施設名:イオンモール伊丹昆陽店
所在地:兵庫県伊丹市池尻4丁目1-1
アクセス:伊丹市営バスJR伊丹駅・阪急伊丹駅よりバスで20分
営業時間:10:00~21:00
伊丹市は安心して子育てを楽しめる街
伊丹市は利便性が良好でありながらも緑や公園が多い街です。多くの見守りカメラで守られている環境と、子育て支援が充実していることから、安心して子育てを楽しめる街といえるでしょう。兵庫県南東部へ引越しを考えている方は、伊丹市もぜひ候補に入れて検討してくださいね。
この記事では画像に一部PIXTA提供画像を使用しています。