人とのつながりを大切にした、新潟市東区の洋食レストラン「コネクト」。
新潟市東区の新潟市東総合スポーツセンターや寺山公園の近くの住宅街に、ハヤシライスやカレー、パスタをメインに楽しめる「コネクト」という名の洋食レストランがオープンしました。オーナーシェフの川瀬さんは、和食やイタリアン、フレンチなど幅広い料理経験の持ち主。いったいどんなお店なのかお話を聞いてきました。
コネクト
川瀬 雅也 Masaya Kawase
1993年新潟市東区生まれ。新潟市の和食レストランをはじめ、東京の寿司店やイタリアンレストランで修業を重ね、新潟や長崎の結婚式場での勤務を経て2025年に新潟市東区で洋食レストラン「コネクト」をオープンする。趣味は釣りやバイクなどアウトドア全般。
修業している職場だけじゃなく、食べにいった店でも料理を教わる。
——このたびはオープンおめでとうございます。早速ですが、川瀬さんが料理の道に進もうと思ったきっかけを教えてください。
川瀬さん:高校3年生のときに家庭科の授業で、サーモンのムニエルかなんかを作ったんです。そのときに同級生のチャラい男子が料理上手だったことが悔しくて、自分も料理がうまくなりたいと思ったのがきっかけです(笑)
——とても若者らしい動機だったんですね(笑)。それじゃ高校卒業後は、調理師専門学校に進学したんですか?
川瀬さん:実践経験を積みたかったので、和食レストランで修業をしました。寿司や蕎麦、天ぷらなどメニューが豊富な店だったので、覚えるのは大変だったけどいろいろな料理を経験することができたのは有難かったです。
——ファミリー向けのレストランだと、メニュー数も多いですよね。
川瀬さん:おかげで幅広く料理を経験することができました。でもそれからもっと本格的に腕を磨きたいと思うようになって、東京の西麻布にある寿司店で修業させてもらいました。そこはアーティストやスポーツ選手などの有名人も訪れる店で、ここで覚えた出汁巻き卵が今でもいちばんの得意料理なんです。
——あれ? それってメニューにありましたっけ?
川瀬さん:店では提供していないんです(笑)。そのうち機会があれば提供したいと思っています。
——そうだったんですね(笑)。では「コネクト」で提供しているお料理は?
川瀬さん:パスタは、イタリアンレストランで働いていた頃……。
——ああ、そのお店で覚えたんですね。
川瀬さん:いえ、働いていた店ではなくて、お客として食べに行っていた店で教えてもらいました(笑)
——(笑)
川瀬さん:僕はわりと職場以外で学ぶことが多いんですよ。新潟に帰ってから働いていた結婚式場で、長崎へ長期出張したときも、お客として食べにいったお店から料理やスイーツを教えてもらいました(笑)。料理に限らずいろんなお店の陶器やお茶に触れることで、自分の人間としての厚みも増したような気がしますね。なかでもよく通っていた商店街の皆さんにはお世話になりました。「コネクト」をオープンしたときには、みんなで寄せ書きしたものを送ってくれたんです。
いろいろな人と出会い、つながることのできる店を目指す。
——独立は以前から考えていたんですか?
川瀬さん:「いつか自分の店をはじめたい」と頭にはぼんやりありましたが、真剣に考えるようになったのは長崎へ出張していた頃からです。同世代の友人たちがお店をやっている姿に強く影響を受けましたね。特に「cafe yadorigi(カフェヤドリギ)」の中村さんには大きな影響を受けました。
——「cafe yadorigi」さんはThingsでも以前取材させていただきました。お知り合いだったんですね。
川瀬さん:いつもは通らないような道をバイクで通ったときに、たまたま見つけたのが「cafe yadorigi」だったんです。中村さんを通してたくさんのことを学びましたし、いろいろな方とも知り合うことができました。彼に出会っていなければ「コネクト」をオープンしていなかったかもしれませんね。
——運命的な出会いだったわけですね。「コネクト」という店名は、どんな思いでつけたんでしょうか?
川瀬さん:これまでつながってきた方々のおかげでオープンできた店という意味や、これからもたくさんの人とつながっていきたいという願い、あと、この店での出会いがお客様の未来にもつながってほしいという思いも込めました。
——「いろいろなつながりの場所」という意味なんですね。「コネクト」をオープンしてから、新しい出会いはありました?
川瀬さん:新潟市東総合スポーツセンターへ来たついでに立ち寄ってくれた富山の方とご縁がつながり、その方からジビエを学ぶために来月富山へ訪ねていく予定なんです。
——もうすでに、そんな出会いがあったんですね。では、お料理についてもお話をお聞きしたいと思います。
川瀬さん:定番メニューのハヤシライス、カレー、パスタは、それぞれ今まで出会った方々から教わったものなんです。
——パスタは東京でよく食べにいっていた、イタリアンレストランで教わったんでしたよね。
川瀬さん:そうなんです。トッピングするベーコンであらかじめ出汁をとってからつくるので、トマトパスタなんだけどトマト過ぎないパスタになっています(笑)
——イタリアンというより、フレンチみたいなつくり方ですね。カレーはどなたに教わったんでしょうか?
川瀬さん:山梨でカレー店をやっている知人から教わりました。鶏肉とハマグリのカレーで、出汁もハマグリでとっているんです。辛いスパイスを使っていないので、お子様からお年寄りまで幅広く楽しんでいただけます。
——ハヤシライスはどちらで?
川瀬さん:これは長崎の結婚式場でまかない料理としてだされていたものです。正式には「ブフミロトン」というフランスの家庭料理なんですけど、日本人に馴染まれている「ハヤシライス」として提供しています。牛ハラミを使っているので重そうなんですけど、キュウリのピクルスがアクセントになってさっぱり食べられるので、夏にぴったりのメニューですね。
——オーソドックスなラインナップだけど、どこか変わっている料理になっているんですね。これからは、どのように営業していきたいと思っていますか?
川瀬さん:地元の方々から誘われてイベント出店する機会が増えているので、地元への貢献もしたいし多くの人とも出会いたいので、今後もイベント出店に力を入れていきたいです。そして、いつかは同世代の友人達とコラボして、ひとつのコースメニューをつくってみたいですね。
コネクト
新潟市東区はなみずき2-9-31
080-2894-8850
11:00-14:30/17:30-21:00
第3日曜、月曜休