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「船上が戦場さながらに?」初めてのシマアジ釣りで本命キャッチに成功【和歌山・黒龍丸】

TSURINEWS

筆者が仕留めたシマアジ(提供:TSURINEWSライター・田中こうじ)

予約した時にはシマアジのシの字もなく、天秤カゴフカセで五目釣りのつもりが、釣行日の1週間前にシマアジが到来。11月15月は、癒しの五目のはずが、期せずしてシマアジへ初挑戦となってしまいました。

黒龍丸でシマアジ釣り

港集合は午前5時。釣友Nさんと下道をトロトロ走って見老津に向かう。物価高に対して給料は上がらないので、少しでも費用を抑えようとするアングラーは多いのではないでしょうか。我々もそうで、深夜の高速は利用せずに釣行費を浮かします。この涙ぐましい努力をアングラーの奥様には、理解いただきたいです。

釣り座はトモ

話はそれたが、黒龍丸の集合時間は早い。5時集合といいつつ、4時半にはすでに船のエンジンが掛かり、釣座でタックルを組む常連さんがほとんどです。我々は左舷トモを指定され、大ドモにNさん、続いて私が陣取り出船の時を待ちました。

シマアジ釣りは大人気

辺りが白み始めた頃、河岸払いをして南下します。当日は江住沖が主戦場となりました。僚船が集まってきますが、どの船も満船のようです。

当然、黒龍丸も満船です。春のジャンボイサギ、夏のクエ・カンパチ、そしてこのシマアジは非常に人気の高いターゲットで、釣れだすと予約がままならなくなります。そういう意味では今回はラッキーでした。

ポイントに僚船が集結(提供:TSURINEWSライター・田中こうじ)

シマアジ釣りの仕掛け

やがてポイント到着。黒龍丸では、天秤、カゴ、オモリ、クッション、まきエサは船長が用意してくれます。仕掛けも頼めば船頭仕掛けを分けてくれます。ハリス6号2ヒロで途中から枝スを出してピンクのウィリーがついていました。

シマアジの釣り方

ネムリ針にオキアミを抱きあわせで刺してウィリーにはオキアミの頭だけを刺し、カゴにマキエを詰めます。合図で仕掛け投入。タナは、底から3〜4mでマキエはするどくしゃくるように指示が出ます。ハリスが短い(2ヒロ)ということは、シマアジはカゴを恐れずにマキエに突っ込んでくる性格だと思われます。

早々にヒット到来

リールのカウンターが54mで着底したので、3m巻き上げてしゃくってマキエを出す。穂先を下げながらカゴの重みを感じたらドスンと引き込まれました。

船上あちこちで同時ヒット

優しくアワセを送り、ロッドを立てると一瞬ドラグ音が響いたものの、すぐに止まります。口の弱い魚だという認識があるので、慎重に浮かせると嫌々するように首を振ってボトムまで潜航。これがシマアジの引き?もっと走るものだと思っていたので、「なんか食ったけど……」と自信なく声を発しました。

ヒットしたら知らせるように、隣がヒットしたらオマツリ回避のために巻き上げるように説明されていたからだが、船中あっちでもこっちでもヒット、ヒットの声。大ドモのNさんも軽いと言いつつ巻き上げている。胴の釣人もヒットしたようです。

この黄色のラインがたまらない(提供:TSURINEWSライター・田中こうじ)

想定外?のシマアジ手中

こりゃオマツリになるぞと思ったら、引きが弱まったので2クリックドラグを締めてぐいぐい浮かせます。実は、この魚は、たぶん本命ではないだろうと思っていたからできたことなんですけどね……。それでも2人の仕掛けを巻き込みあがってきました。

Nさんのカゴが私のPEに巻いて、これ以上巻けないなと海中を覗き込むとカゴの下には白銀の魚体が。シマアジちゃうの、あれ!?焦って道糸を手繰ってシマアジをタモに入れて、私の仕掛けに絡んでいたPEを解きます。

胴のアングラーもシマアジを浮かせたのですが、タモ入れのタイミングが合わずにバラシ。3ヒット1キャッチで、船長はすぐに右舷に走っていきます。

時合いは集中すべし

アベレージサイズのシマアジで、うれしくて写真を撮っていると帰ってきた船長から「早く仕掛けを入れろ」と檄が飛びます。どうやらイサギ狙いの天秤カゴフカセと異なり、1流し1投入ではないようです。急いで締めているとそんなん後やとさらに厳しい指導を受けます(汗)。

実は写真を撮っている暇はなかった(提供:TSURINEWSライター・田中こうじ)

周囲でヒット続く

素早く仕掛けを投入した人には2匹目がヒットしているようです。急いで仕掛けを入れたのですが、次のアタリがありません。そうこうするうちに胴の間でヒットしたので、いったん回収……。

電動リールが唸りを上げていましたが、ロッドが激しく叩かれた後に生命感を失いました。それを見て直ぐに投入したのですが、今度はNさんにヒット。また回収しましたが、Nさんもボトムでの攻防で口切れとなり、残念。

船中61cmの良型シマアジ浮上

やっと仕掛けを送り込むことができたのですが、今度はサシエがそのまま帰ってきます。底から3〜4mでマキエを撒いてハリスを潮に乗せるイメージでアタリを待つのですが、無反応。ど

うやって誘うかと考えていたら、胴のアングラーに強烈なアタリ。三度目の正直で61cmの見事なシマアジをキャッチしていました。

30分で時合い終了

続くで〜と期待しましたが、完全に時合いが終わった感じが……。僅か30分の朝時合いで13ヒットして8匹のシマアジが上がったようですが、落ち着いてからはさしエサがまったく落ちません。生命感のない海になってしまいました。

朝、船長が「朝が大切や」と言っていたのはこの事だったんですね…。朝の喧騒が嘘のように静かな時間が流れます。のんびりしていますが、癒しタイムではないですね。静かなんですが、皆さんの目の色が違います。シマアジとはそんな魚です。

ヒラソウダを連打

パンを齧りながら次の時合い待ち。岩礁帯だと色々と釣れるのでしょうが、シマアジポイントにはゲストが少ない。忘れた頃にチャリコやメイチがポロッと上がる程度です。そんな時にボトムでキューっと引き込むアタリが!期待しましたが、軽い手応えで小型ソウダが上がってきました。

ヒラソウダなので美味しくいただきます。ソウダがいるならとボトムからマキエを撒きながら探っていくと5mで引き込まれました。巻き上げてくるとスーとついてきて海面で抵抗したのは、40cm超のヒラソウダ。

良型ヒラソウダを手中(提供:TSURINEWSライター・田中こうじ)

刺身やタタキで美味い魚。同じ攻め方を続けているとククッと底に向かうアタリ。これは小型イサギでした。状況が良いとこれにシマアジが混じるんですが、この日はゲストですらポツポツでした。

最終釣果と今後の展望

納竿前にスマが回って、60cmシマアジが上がって船上が賑わいましたが、最後まで私はゲスト止まりでした。ストップフィッシングとなり、シマアジと記念撮影してくれる船長はニッコニッコで朝とは別人でした(笑)。

このシマアジ、いつまで回遊するかわかりません。釣りたいなら今すぐですが、シマアジがいなくてもウメイロやイサギ、ハマダイが迎えてくれる見老津の天秤カゴフカセは楽しいですよ。

当日の釣果(提供:TSURINEWSライター・田中こうじ)

<田中こうじ/TSURINEWSライター>

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