「学校を襲撃」「76個仕掛けた」 静岡県4市町に爆破予告 いたずらでも重罪の可能性
■10月28日未明にメール 今のところ不審物の発見なし
静岡県内の4つの市町に10月28日、爆破予告のメールが届いた。現在のところ、不審物などは見つかっていない。実際は爆破する意思はなく、軽い気持ちからのいたずらであっても、重い罪に問われる可能性もある。
10月28日未明、裾野市、三島市、長泉町、函南町の計4市町に爆破を予告するメールが届いた。本文には以下の内容が書かれていた。
「小中学校と幼稚園や保育園を襲撃する」
「メールが送信された自治体のいくつかの機関に、合計76個の普通小型爆弾を設置した」
「解決策は237万円を送金することだ」
「28日午後2時から7時の間に起動する。本当に実行する。いたずら扱いは命取りになる」
メールにはURLも記載されていた。しかし、ウイルス感染のリスクを考慮し、各自治体はサイトを開いていないという。現状では、予告されていた襲撃や爆発は起きていない。
■威力業務妨害罪や脅迫罪に問われる可能性
こうした爆破予告は全国で度々、起きている。大半は何事も発生しないが、単なるいたずらでは済まされない。住民は恐怖を感じ、警察や自治体などは対応に追われる。
爆弾を仕掛けていなくても、罪に問われるケースもある。その典型は、「威力業務妨害罪」だ。これは、相手を威圧して恐怖心を抱かせ、通常の業務を妨害する罪で、成立すると3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科される。また、商業施設や交通機関など、業務を妨害されたために金銭的な損失が出た場合、民事で多額の損害賠償を求められることもある。
脅迫罪に問われるケースもある。脅迫罪は生命、身体、財産、名誉に危害を加えることを示して相手を脅すもの。成立すると2年以下の懲役、または30万円以下の罰金が科される。
今回の爆破予告を受け、各市町は警察に通報した。幸いにも何事もなく、いたずらだったとみられる。だが、匿名であっても犯罪事実は究明され、相応の責任を問われる可能性がある。
(SHIZUOKA Life編集部)