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消波ブロックに乗って釣りをするリスクとは? 【後遺症残る大怪我を負うことも】

TSURINEWS

消波ブロック(提供:TSURINEWSライター・アングラー「K」)

魚は身を隠せる場所を好むため、消波ブロックなどの複雑な構造の場所には多くの魚が集まります。当然ながら、これらのポイントは格好の釣り場となります。そのため、最近では釣りの経験が浅い人でも簡単に釣れると「穴釣り」を紹介する動画も数多く見かけます。しかし、私は消波ブロックには乗りません。今回は、その理由についてお話ししたいと思います。

消波ブロックは危険な場所

私の職場の同僚に、休みとあれば万障繰り合わせて釣り場に向かう、俗に言う「釣りキチ」と呼べるほどの人物がいました。彼は餌釣り師で様々なジャンルの釣りに精通しており、私もいろんなことを教えてもらいました。

ただ、私はルアーフィッシングが中心で、一人で釣りをするのが好きだったため、一緒に釣りには行ったことはないという一風変わった関係ではありました。

釣り友が大怪我

その後、私の勤務先が変更になり、彼とはしばらく会う機会がなかったある日、別の友人から彼が大怪我をしたと聞きました。彼は一人で釣りをしていた際に消波ブロックから滑り落ち、動けなくなっていたところを偶然通りかかった釣り人に発見され、九死に一生を得たというのです。

怪我の程度は重く、骨盤の骨折という大きなダメージを負いました。そして、後遺症が残り、元のような生活を送ることは難しいとのことでした…。

消波ブロック

の釣りは怪我や落水のリスクあり(提供:TSURINEWSライター・アングラー「K」)

この出来事を教訓に

この事故に私はとてもショックを受けました。なぜならそれまでの私は消波ブロックに乗って釣りをしていたからです。しかもヒヤッとした経験が何度もあったのです。

ハインリッヒの法則

皆さんは「ハインリッヒの法則」をご存じでしょうか。詳しくはネット等で調べていただきたいのですが、端的に言えば「300回程度のヒヤリまたはハッとした経験のうち29回は軽傷事故、1回は重大な事故につながる」という法則です。

例えば車を運転していて交差点で曲がろうとしていたら急に車(人)が出て来てヒヤリ(ハッと)した。こういった経験は誰にでもあるでしょう。これは重大事故に繋がらなかったからラッキーなのではなく、同じ経験が積み重なることで確実に大きな事故につながっていくということです。だから「ヒヤリ、ハッと」するようなことをなくさなくてはいけないのです。

私のテトラでの釣りも同じでした。「今までの消波ブロックでのヒヤリハットは、彼と同じ道をたどる教訓なのではないか」と考え、私はテトラで釣りをすることをやめたのです。

ハインリッヒの法則(提供:TSURINEWSライター・アングラー「K」)

消波ブロックの危険性

改めて見直すと、消波ブロックは比較的安全な防波堤のすぐそばに設置されていることが多く、釣り人が足を向けやすい環境にあります。しかし、人工物であるがゆえに磯よりも複雑に入り組んでおり、滑落した場合にはより危険であることに気づきました。つまり、「比較的安全な場所のすぐ隣に、最も危険な場所がある」ということなのです。

落水すると自力で這い上がれない場合も(提供:TSURINEWSライター・アングラー「K」)

先日見た動画で、あるインフルエンサーが「確かに、他に人が入らない場所へ行けばより大きい魚が釣れるだろう。でも人が足を踏み入れない場所はそれ相応の困難な場所で、おのずとリスクも大きくなる。あなたはその魚を釣るためにそこまでしますか?そこまでしなくても釣りを楽しめるのではないですか。」と言っていました。私もそれに共感します。

消波ブロックに乗らなくても魚は釣れますし、サイズが大きくなくても楽しい釣りはできるのです。

まとめ

私の妻は釣りをしません。私が安全に気を遣って釣りをしているつもりでも出かける前には必ず「気をつけてね。危ない場所には行かないでね。」と心配してくれます。

体力も次第に低下していく年頃の私ですから、この言葉を忘れないように「帰ってくるまでが釣り」を意識して長く釣りが楽しめるようにしたいと思っています。

結果的に消波ブロックに乗る乗らないはあくまでも自己判断なのかもしれませんが「消波ブロックが非常に危険な場所である。」ということはぜひこの記事を読んでいただいた全ての人に再認識してほしいと思います。

全ての釣りをする人が安全で事故の無いように願っています。それではまた。

安全第一で釣りをしよう(提供:TSURINEWSライター・アングラー「K」)

<アングラー「K」/TSURINEWSライター>

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