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死産の悲しみ分かち合う 善照寺で数珠作り

タウンニュース

ワークショップを通じて遺族らが語り合った(主催者提供)

流産や死産などで赤ちゃんを亡くした家族のためのグリーフ(悲嘆)ケアイベント「小さな赤ちゃんのための数珠作りワークショップとグリーフシェア会」が、2月23日に堀之内の善照寺で初めて開催された。

グリーフケアは大切な人との死別といった喪失の悲しみを抱える人に寄り添い、立ち直りを支援すること。同寺では同じ経験をした人同士で語り合える「グリーフケアの集い」を年3回ほど開いているが、今回は赤ちゃんの手に合わせた数珠を作りながら遺族がお互いの話に耳を傾け合う場を作る「JU-ZUプロジェクト」の賛助寺院として、初めてこの催しを実施。死産や流産を経験した働く女性の支援団体「iKizuku」が協力した。

「独りではない」

当日は市外から3人が参加。JU-ZUプロジェクトの理事で慈照寺(香川県)の秋山美智子さんをゲストに本堂で数珠を作りながら語り合い、当事者と支援者の垣根を越えて気持ちを分かち合った。参加者からは「みんなで数珠を作りながら時間や空間を共有することで、『自分は独りではない』と思えた」などの感想が出た。

主催者は「周産期グリーフケアは社会でも見過ごされがちで、当事者はその中で苦しみや孤独を抱えている。一人でも多くの人にその事実を知ってもらい、あらゆるグリーフに優しく寄り添える社会が作れれば」と語り、今後も同様の活動を続けていく考えを示した。

我が子を思い数珠を作った

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