韓国で発生した事案を基に映画化、消防士たちの過酷さと緊迫感『消防士 2001年、闘いの真実』
毎週・木曜日の25:30から北海道・札幌のFM NORTH WAVE(JFL系)で放送されている、矢武企画制作・映画系トーク番組「キャプテン・ポップコーン」の内容をSASARU movieでも配信!
キャプテン・ポップコーンこと矢武企画・矢武兄輔が、映画の情報はもちろん、映画に関係するまちの情報、映画がもっと近くなる内容をお届けします。
映画系トーク番組「キャプテン・ポップコーン」は、北海道外にお住まいの方、もしくは聴き逃した方でも、インターネットで聴けるradikoで一定期間は聴取することが可能です。
この記事では7月10日(木)に放送した番組内容をお届けしています。 進行台本と放送内容を基に記事を作成しています。そのため、実際の放送内容とは違う表現・補足(話し言葉と書き言葉等)並びに、放送ではカットされた内容を含む場合がございます。 また、公開される映画館名や作品情報、イベントは上記日程の放送または収録時点のものになりますのでご留意ください。
【提供】キャプテン・ポップコーン/矢武企画
カツオ節のゆーへい、どきどきっ映画くじ #63
このコーナーは全国大会で大阪府知事賞を受賞した「やぶやぶ節」がインターネットと平岸直売店で好評販売中のカツオ節の富樫政雄商店・ゆーへいさんに映画館での劇場体験、そしてクジで引けなければ観なかったであろう映画を運命的にマッチングするコーナーです。
映画『消防士 2001年、闘いの真実』
新人消防士のチョルンは、ソウル市の西部消防署に配属される。初出勤の日、隊員たちへの挨拶もそこそこに火災現場へと出動するが、訓練とは違う実際の現場に戸惑い、隊員たちの足を引っ張ってしまう。落胆するチョルンだったが、厳しくも優しい隊員たちの助けもあり、日々の経験を経て消防士として成長していく。
そんな中、3階建てのアパートで火災が発生し、チョルンらは現場へと向かう。しかし、火の手は瞬く間に広がり、懸命な消火活動も追いつかず建物は崩壊寸前だった。隊長からは撤収の命令が下されるが、班長のジンソプらは、要救助者の捜索を続けていた…。
ゆーへい:韓国で実際に起きた火災を基にした作品で、その圧倒的なリアリティが印象的でした。特に、実際の炎を使って撮影された火災現場の描写は、観ていて恐怖を感じてしまうほど現実味があり、自分がその場にいるかのような感覚を味わいました。また、緊迫した出動要請から現場での活動に至るまでの様子は非常に緊張感があり、改めて消防士の方々の働きに敬意を抱かされました。
矢武:ゆーへいさんは“9.11アメリカ同時多発テロ事件”が起こった当時はニューヨークにいたので、(大規模火災時の)消防車などをたくさん見たんじゃないですか?
ゆーへい:あの時は本当に大混乱で、事件のすぐそばにいなくとも、その影響の大きさは計り知れませんでした。特に印象に残っているのは、9.11以降にセキュリティが劇的に変わったことです。
矢武:今回は消防士の話なので事件を連想してしまうことがあるかなと思いました。
ゆーへい:この映画は、消防士とその家族の物語として深く心に残る作品でした。班長をはじめとする消防士たちの「ファイヤーマンではなくファイヤーファイターだ」という信念が印象的で、炎と命懸けで向き合う姿に胸を打たれました。
物語は、新人消防士チョルンの成長と、それを支える人間関係を丁寧に描いています。実際の火災を題材にしているからこそ、家族の抱える苦悩もリアルで、観ていていたたまれない気持ちになりました。また、当時韓国では消防士が国家公務員ではなかったという事実に驚き、この火災が待遇改善のきっかけとなったという点にも大きな意義を感じました。
矢武:待遇改善についても、もっと昔の話かと思いきや、実際には20年ほど前の出来事で、意外と最近のことだったんですね。それだけ、当時の消防士の扱いがあまり良くなかったという現実を改めて感じさせられました。
ゆーへい:改善前は、防火服ではなくカッパを着せられ、ごく普通の軍手を付けて火の中に飛び込んでいたという事実があり、また、それがつい20年前までのことだということに、とても驚かされました。
映画『消防士 2001年、闘いの真実』(G)はローソン・ユナイテッドシネマ札幌で7月4日(金)から絶賛公開中です!