【お片付けのプロが教える!vol.6<最終回>】ワンアクションで出し入れ楽々!片付け上手になれるキッチン収納
調味料に調理器具、食材など、物が多く散らかりがちなキッチン。家事の中でも長い時間を過ごす場所だからこそ、使う人にとって快適な空間であってほしいもの。そこで「 片付け 」×「 節約 」のプロ・海老原葉月さんにキッチンの上手な収納術を教えてもらいました! キッチンが整えば、もっと家事が、料理が楽しくなる!?
海老原葉月さん 暮らし整えラボ代表。2児のママ。整理収納アドバイザー1級、親・子の片づけインストラクター1級の資格を持ち「暮らしを楽しむ」をコンセプトに、テレビ、雑誌、SNSなどさまざまなメディアで活躍中。3COINS、カインズマニアとしても有名。https://linktr.ee/hazuki.e39
調理時間を短縮し作業効率を高める「無駄な動きのない」キッチン収納
わが家のキッチンはコックピット化していて、作業台から調理に必要な物はほぼ取れるように配置してあります。歩いたとしてもせいぜい3歩くらい。とにかく「無駄な動きをせずとも取り出せる」を心掛けています。なので、よく使う調理器具や材料はすぐに取り出せる場所に収納しています。
シンク下に引き出し収納が4段あるんですけど、まず一番上の引き出しには、菜箸など一番使用頻度の高い調理器具を、2段目にはお砂糖やコンソメなどの調味料を入れてあります。そして3段目に乾物をまとめて収納してあるのですが、これがちょっとしたポイント。
乾物ってそこまで使用頻度が高くないので使い切るのが難しくて余らせがち。私もそうでした。というのも、以前は、背面のカップボードの下の方の引き出しに収納していたんですけど、それだと取り出すたびにいちいち後ろを振り返って引き出しを開けて取り出してっていう動作をしなければならない。このちょっとしたことが、実は自分にとってハードルになっていたことに気づいて、収納場所を現在のシンク下の引き出し3段目に移したんです。思い出した時にワンアクションで取り出せる仕組みに変えたことで、今では余すことなく使い切ることができるようになりました。
同じような感じで、トングやお玉、油も、一緒に使うことの多い鍋やフライパンと一緒に収納するようにしています。そうすることで一連の流れですべてを一気に取り出せる。こういうほんのちょっとの手間を省くだけで、調理時間が短縮でき作業効率が上がるので、流れに沿っていけるような配置・収納を意識することが大切です。
キッチン収納はデッドスペースを埋めてラベリングで使用頻度を高める工夫を
収納スペースが限られている場合、収納を増やせばいいと思いがちですが、それはお勧めしません。
vol.3の『「つい買ってしまう」「捨てられない」そんな悩みを解消する片付けのコツ』でもお話ししましたが、収納スペースが増えることで「埋めたくなる心理」が働き、物は増える一方…。今持っている物が入らず表に出てしまっているのであれば、使う物・使わない物を改めてチェックして物を減らす、まずはこれが大前提です。
それから、デッドスペースがあると思うので、そこを埋めていくこと。例えば、コの字ラックを使って空きがちな収納上部のデッドスペースを埋めていったり、引き出し系の収納の場合は重ねられる収納ボックスやカゴを2段に重ねるのもいいですね。その時に、使用頻度の低い物を下段に入れるようにしましょう。
ボックスやカゴを使う際は、中に入っている物が分からなくならないように、マークを付けたり、文字を書いて中身が分かるようにしておくことで、引き出しを開けた時に自分が今何を持っているのかをパッと見て把握できるのでお勧めです。
吊り戸棚の収納なんかは特にそうで、目につきづらい場所ほどしっかりラベリングをしておくことが大事。こういった使用頻度を上げるための工夫もプラスで取り入れてみてください。
深さのあるシンク下収納にはラックやカゴなどを使って空間を最大限利用
観音扉で奥が深くて棚が一切ないようなシンク下の収納には、先ほど言ったコの字ラックや、シンク下専用の収納ラックを使うのがいいと思います。収納のコツとしては、奥側に使用頻度の低い物を、手前には使用頻度の高い物を置くこと。
それからボックスなどを使ってしっかりと仕切って収納してあげることもポイントです。ボックスは整頓できるだけでなく、それをどかすだけで掃除ができるので手間いらず。ボックスの選び方としては、高さがあるものよりもハーフサイズくらいの高さの物の方が出し入れがしやすく、中に入っている物が把握しやすいので◎。
あとは、扉の裏も大事な収納スペースなので、吊り下げタイプなどの専用収納アイテムを活用して、空間を最大限に利用しましょう。
見せる収納は日常使いする物を置いて、入れ物などを工夫して見栄えをアップ
キッチンの壁に飾り棚が付いているご家庭もありますよね。こういった見せる収納のポイントは、ごちゃごちゃ飾らないこと。飾り物を置くというよりは日常使いする物、わが家ではコーヒーサーバーを置いています。使う時にもワンアクションで済むのでとっても楽ですよ。コーヒーの粉も飾り棚に置いてあるんですけど、購入した状態のままではなく別のボトルに入れ替えて飾るように置いています。特別な物を置かなくても、入れ物などを工夫するだけでグッと見栄えが良くなるので、そういった点を意識してみるといいですね。
女性にとってキッチンは一日の中でも長くいる場所だと思うので、そこを自分のお気に入りにカスタムして、家事も料理も楽に楽しくなってもらえたら嬉しいです!