70代と50代夫婦の《リアル家計簿》住宅ローンと学資ローンが重い。老後資金も必要です【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな家計簿を大公開。家計簿の収入と支出の内訳から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【70代、50代の夫婦】】
【リアル家計簿】70代、50代夫婦の場合
家族構成
夫……70代、会社員
妻……50代、会社員
【相談内容】毎月の住宅ローン約8万、学資ローン約4万円が家計に重くのしかかっています。住宅ローンはあと14年、学資ローンはあと4年。老後資金づくりと同時進行になるのが悩みの種です。
解説するのは……
◆綾瀬わか
AFPライター。元中学校・高校の国語教員。
資産形成や社会保険、教育等に関するお悩みを解決するお手伝いをしています。教員時代のスキルを生かして、相手に寄り添いながらわかりやすくアドバイスすることが得意です。より多くの方々が安心して生活できるようにお役に立ちたいと思っております。
固定費の削減がカギ。老後の資産を増やす方法とは?
GOODポイント
質問者さんは手取り収入48.3万円のうち、ローン返済をしながら11.7万円貯蓄できています。
理想的な貯蓄率は20%。質問者さんの貯蓄率は24%といわれていますので、素晴らしいですね。
ちなみに、世帯主70代の平均貯蓄率は8%、中央値が10〜15%*。
同世代と比較しても大きく上回っています。
*……参考:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]令和5年」
気になる支出項目をチェック
水道光熱費が37,652円。
総務省の調査によると2人世帯の平均が22,292円*なので、かなり高めと言えます。
毎月かかる費用のため、見直すことで大きな効果が見込めますよ。
次の方法を検討してみましょう。
・供給会社をまとめる
・ライフスタイルに合った契約プランに変更する
・ポイント還元や割引制度のある会社に変更する
また、古い家電製品を使い続けると、無駄な電力を消費し電気代が上がってしまうことも。
10年以上使用している家電は、思い切って買い替えるのも手です。
*……参考:総務省「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 2024年」(3-1表)
金利の低い住宅ローンに借り換えを検討しよう
現在、住宅ローンと学資ローンが家計の大きな負担になっておられるご様子。
まずは、残債期間の長い住宅ローンを低金利のものに借り換えできるか探してみましょう。
その際、借り換え費用も含めて損益計算することが大切です。
ただし、一般的な借入時の年齢上限は70歳未満なので難しい可能性も。
一部金融機関は71歳まで引き上げていますので、早めのご検討をおすすめします。
ボーナスや退職金の一部で繰り上げ返済するのも有効ですよ。
学資ローンを完済したら、その分を老後資金に回しましょう。
まとめ
・質問者さんの貯蓄率は24%で、理想的な貯蓄ができています。
・水道光熱費が高めなので、供給会社や契約プランの見直しをしましょう。
・住宅ローンは金利の低いローンへの借り換えや繰り上げ返済を検討しましょう。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。