大磯町 避難への「非難」苦しみ 原発事故伝える講演
福島第一原発事故により、福島県いわき市から東京に自主避難することを余儀なくされた鴨下美和さん、長男の全生(まつき)さんの講演会が7月27日、大磯町の聖ステパノ学園内海の見えるホールで開催された。
大学で生物工学を学び、放射性物質の危険について知っていた美和さんは、国が定める避難指示区域から外れるものの「自主避難」を選択。
区域外であることから医療費の援助がなかったことや選挙手続きが煩雑であったこと、避難することが過剰であると「非難」されたことなどを明かし、「思い出すのは辛いけれど、被害者が伝えないとなかったことにされてしまう。また次の被害者を出さないために声を上げ続けたい」と話していた。
当日は、さざれ石学生英語ガイドボランティアに所属する子どもたちが、原発被害にあった子どもたちがつづった詩を日本語と英語で朗読。鴨下さんが涙を押さえる場面もあった。