犬が死ぬかもしれない『散歩方法』5選 愛犬を危険に晒す飼い主のタブー行為とは?
命を脅かすことも!?愛犬を危険に晒す飼い主のタブー行為
犬の散歩は運動させるという目的だけではなく、犬の知的好奇心を満たしてあげたりストレス発散としても欠かせません。飼い主さんとアイコンタクトを交わすなどコミュニケーション手段としても非常に有効です。
ほとんどの飼い主さんはマナーを守って愛犬との散歩を楽しんでいると思いますが、中には危険な散歩をしている人がいることも事実です。ときに愛犬の命を脅かしてしまうほど危険な散歩方法も存在します。
1.ノーリードでの散歩
ノーリード(リードをつけていない状態)での散歩は非常に危険です。もはや散歩ではなく「放し飼い」といっても差し支えないでしょう。
マナー違反として広く認知されてきたノーリードですが、残念ながらいまだ「ゼロ」には至っていません。実際に見かけた人もいるのではないでしょうか。
「うちの子はしつけができている」「自分のそばから離れない」そう思う飼い主さんもいるかもしれません。しかし突然の大きな音など、興奮するような事態が起こっても果たしてそうでしょうか。
普段は言うことをよく聞く犬でも、パニック状態になると制御不能になることは十分にあり得ます。そのまま道路に飛び出して事故にあったり、道行く人に噛みついてしまう恐れも。
そもそもノーリードでの散歩は、ほとんどの自治体で禁止されています。リードは犬にとっての命綱です。万が一、大切な愛犬が亡くなってしまったら後悔しても遅いのです。
2.リードを長く持った散歩
リードの伸び縮みができる伸縮リードは、人の少ない公園などでは愛犬と一緒に楽しめる便利なグッズですが、普段の散歩にはおすすめできません。伸縮リードはその種類にもよりますが、最大5m~10m伸ばせます。
いざという時にリードが長く伸びた状態のままでは、愛犬の動きを制御することは難しいでしょう。ノーリードと同様に事故に遭いやすく危険です。
有事の際は犬だけではなく飼い主さんも同じくらい動揺します。そのような精神状態で素早くロックをかけたり、リードを巻き戻したりできるとは考えにくいです。
焦るあまり急にロックをかけると、犬の首に相当の負担がかかってしまい別の意味で危険を招きます。
散歩中はリードを短く持って、犬を飼い主さんの横につけて歩かせましょう。伸縮リードを使用する場合は、短い長さでロックをするようにしてください。
3.自転車に乗っての散歩
片手運転で自転車に乗りながら犬の散歩をすることも大変危険です。タイヤにリードが絡まないよう長くなっているため、犬が道路に飛び出してしまうと車に轢かれてしまうかもしれません。
また、犬が急に走り出したり方向転換した拍子に自転車が転倒してしまった場合、犬が自転車の下敷きになってしまったり、飼い主さん自身がケガをする可能性も。万が一、他人も巻き込む事故を起こした場合には、賠償責任を負うことになるかもしれません。
自転車は軽車両に分類されるので、自転車で犬を散歩させると道路交通法違反になります。河川敷など公道ではない場所では違反になりませんが、たとえどこであっても自転車で犬の散歩をするのは危険です。
4.スマホを見ながらの散歩
歩きながらスマホを操作する「歩きスマホ」は社会問題にもなっている危険な行為ですが、ついつい散歩中に歩きスマホをしていませんか?散歩中は、どんなアクシデントが起こるか分からないため、犬から目を離さないのが鉄則です。
交通事故や咬傷事故だけではなく、拾い食いが起こるリスクを高めます。落ちているタバコやガラス破片などを誤食してしまうと、愛犬の命を脅かす事態にもなりかねません。
もし愛犬が何かを訴えて飼い主さんの顔を見ても、スマホを見ていたら気づくこともできません。散歩中のスマホ利用は時間を確認するに留めるか、用事があるときは必ず立ち止まって操作するようにしましょう。
5.夜間にライトを点けずに散歩
夜間に散歩をする飼い主さんも少なくないと思います。夜は視界が悪いため、愛犬もしくは飼い主さんの持ち物にライトなどの光るグッズをつけてください。自分と愛犬がいることを運転手など周りの人にアピールしましょう。
反射材を使った首輪やリードなども種類豊富にありますし、飼い主さん自身も明るい色の服を着たり手元を照らすライトを持つなど積極的に対策をしてください。
まとめ
今回は犬にとって危険な散歩方法をご紹介しました。基本的なことばかりではありますが、ヒヤッとした方もいるかもしれません。ほんのわずかな慢心が大変な事態を招いてしまうことも。愛犬の命を守れるのは飼い主さんだけです。
散歩は愛犬との大切なコミュニケーションの時間です。決して目を離さず楽しく安全に散歩を楽しんで下さいね。
(獣医師監修:後藤マチ子)