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<全国高校サッカー選手権静岡県大会>決勝「静岡学園vs浜松開誠館」展望。両チーム注目選手は?“静学1強時代”は続くのか?

アットエス


>>決勝注目の“2年生MF対決”篠塚怜音(静岡学園)vs川合亜門(浜松開誠館)

第103回全国高校サッカー選手権静岡県大会は11月16日午後1時から、エコパスタジアムで決勝「静岡学園ー浜松開誠館」を行う。

静岡学園が勝てば2年連続15度目の全国出場で、昨年から5大会連続の県タイトル獲得となる。浜松開誠館が勝てば2年ぶり3度目の優勝となる。

両チームは今季1月の県新人戦準決勝で対戦し、1−1からのPK戦で静岡学園が勝利している。ただ、当時と比べてメンバーは互いに大きく入れ替わっていて、勝敗を占うのは難しい。

両監督「一体感出てきた」「勝負ができるよう準備」

静岡学園の川口監督(左)と浜松開誠館の青嶋監督


連覇を狙う静岡学園は今大会3試合で17得点1失点と攻撃陣が好調で、一度も苦戦することなく勝ち上がってきた。プレミアリーグWESTでは現在12チーム中9位。春先から黒星続きでチーム作りは難航していたが、川口修監督はここにきて「ようやくチームの一体感が出てきた」と手応えを口にする。

一方の浜松開誠館は3試合で9得点2失点。準々決勝の東海大翔洋戦と準決勝の藤枝明誠戦は、苦しみながらも2−1で制した。プリンスリーグ東海でも第13節まで11戦連続負け無しを記録するなど、競り合いをものにする勝負強さは健在だ。青嶋文明監督は「何とか勝負できるように準備をしたい」と大一番に向けて目を光らせる。

力は拮抗し、どちらが勝ってもおかしくない一戦。シズサカ編集部がキーマンとして挙げるのは、静岡学園のMF原星也(静岡学園中出身)と浜松開誠館のMF森下太陽(浜松開誠館中出身)だ。

静学のスピードスター原星也

静岡学園の原は50メートル6秒ジャストの快速サイドアタッカー。爆発力のある縦突破で右サイドを深くえぐっていく。

静岡市のSJ安東FC出身。静岡学園中時代はセカンドチーム暮らしが長く、高校入学後もAチームに昇格したのは今夏の全国総体から。腐らずに努力を続け、ようやくスポットライトを浴びる舞台にたどり着いた。「県トレセンにも入っていなかったのによくここまで来たなと、自分でも思う」と笑う。

決勝は県選抜の左MF加藤佑基(奈良YMCA出身)が大学入試で不在となるため、原に求められる役割は一層大きくなりそうだ。「決勝はあいつの分まで頑張りたい。緊張はあると思うけれど、観客がオオッーとなるようなプレーをしたい」と誓う。

右サイドでも左サイドでもプレーできる原がどこで起用されるかもポイントになりそうだ。

浜松開誠館の強気のエース森下太陽

浜松開誠館の森下は2シャドーの一角で3戦連発中とノッている。初戦の浜松湖北戦で決めた、曲がって落ちるフリーキックは観衆のどよめきを誘う美しいゴールだった。

浜松生まれの磐田育ちで、磐田第一JFSSから浜松開誠館中に入った。ドリブルもパスもシュートも、高いレベルでこなす万能型。2シャドーでコンビを組む橘風芽(浜松開誠館中出身)よりも少し前に陣取り、攻撃に重点を置いてプレーする。

プリンスリーグ東海では背番号10を付けているが、今大会は13番で登録されている。「メンバー発表の時に『あれっ、なんか違うな』と(笑)。でも、最初は悔しかったけれど、結果を残せば注目されるようになるし背番号は関係ない」

静岡学園に0−1で敗れた前回大会の準決勝はボランチでピッチに立ったが、後半途中で負傷退場した。「あの時の借りを返したい。相手のキーマンは誰?いや、特に知らないです。興味ないです」。強気の姿勢が持ち味のエースは、相手が王者でもひるむことはなさそうだ。

SBSラジオで実況生中継

見どころは、浜松開誠館がどこまで自分たちの時間帯をつくれるか。静岡学園はいつも通り創造性を生かした自由奔放なサッカーを展開してくるのは間違いないが、浜松開誠館は自陣に引きこもって守りを固めるような戦い方はしないだろう。

今の浜松開誠館には、曲芸師のようなドリブルは披露できなくても「止める、蹴る」の技術に長けた選手がそろっている。コンパクトな守備でボールを奪った後、いかにスピーディーにボールをつないでゴールに迫れるか。

静岡学園は先制すれば、準決勝の飛龍戦のように一気に流れに乗れるだろう。

両校が選手権予選決勝で顔を合わせるのは2018年度以来、6年ぶり2度目。6年前は浜松開誠館が2−1で競り勝って全国切符を手にしたが、果たして今回は…。

SBSラジオは決勝戦の模様を実況生中継でお送りします!解説は、現役時代に清水エスパルスやジュビロ磐田でプレーした古賀琢磨・静岡県サッカー協会FAコーチ・ユースダイレクターです。

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