NPO法人みなみかぜ高津 地元の読者結ぶ「懸け橋」を 独自発行の冊子、話題に
市内を中心に介護事業を展開するNPO法人「みなみかぜ高津」が、日々の暮らしに役立つ情報を盛り込んだ無料冊子を独自に発行。利用者やスタッフ、関係者などの間で話題となっている。
生活に役立つ情報や、さまざまなトピックスが掲載されているこの冊子は「ライフスタイルマガジンみなみかぜだより」。川崎市内を中心に訪問介護事業などを手掛けるNPO法人「みなみかぜ高津」(梶ヶ谷)が、サービス利用者とスタッフが交流するためのツールとして、2020年に初めて刊行した。
コロナ禍「楽しみ」提供
2020年当時は、コロナ禍真っ只中ということもあり、同法人の理事を務める傍ら冊子の編集を担当している齋藤知子さんは「外出が難しい利用者さんを楽しませたくて」と、当時の心境を回顧。新聞記者として働いていた経験を生かし、季節の行事や料理レシピ、コロナ禍でも役立つ健康法など、日々の暮らしに役立つ記事の作成に奮闘した。またサービス利用者とスタッフの架け橋となるよう「ヘルパーの人柄」や「利用者の横顔紹介」など、互いの視点を意識した記事掲載にも着手。さらにライフスタイルマガジンを標榜し、齋藤さんの娘でフリーカメラマンの高木瑶子さんが撮影した風景写真をアイキャッチに据えるなど、内容のみならずデザイン面にもこだわった編集方針を貫いてきたという。
昨秋から「復刊」
齋藤さんの思いの詰まった毎月1回発行の冊子は瞬く間に評判を集め、同法人のサービス利用者とスタッフ間だけにとどまらず、同業他社からも「ぜひ読んでみたい」と興味をもたれるなど、多岐に及ぶ交流の礎としての役割を担ってきた。その後、冊子発行は2022年をもって一旦終了となったが、再開を望む声が各方面から多く寄せられたため昨年、再開が検討され、秋からのリニューアルを決定。復刊に漕ぎつけた。
一般読者への配布も
発行の再開に際し「今まで以上に内容にこだわりました」と齋藤さん。ページ数も増やし、各地のさまざまな風景を納めたコーナーや、料理のレシピコーナーも調理過程の写真が複数掲載するなど質量ともに拡充。数に限りがあるものの「希望があれば、サービス利用者以外への配布にも応じたい」と話し、今後は地元の読者同士の架け橋になる事を願っている。
冊子配布に関する詳細問い合わせは齋藤知子さん【携帯電話】090・8476・0230。