エアロセンス、災害救援用の新型VTOL機「AS-H1」を初公開[JapanDrone2025]
平時における離島や中山間地向けの物流インフラとしての利用なども想定
第二種型式認証取得機である「エアロボウイング」を開発するエアロセンスは、災害救援用の新型VTOL機「AS-H1」を初公開した。第三者上空で目視外飛行を行うレベル4飛行に対応可能な、第一種型式認証を申請している機体だ。
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機体後部には水平飛行に使用するプロペラが2基設置されている
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従来のエアロボウイングでは最大ペイロードが1kgとなっていたが、少しでも多くの救援物資を空輸できるよう、AS-H1では13kgと大幅に増加した。2リットルのペットボトルが6本詰める計算だ。また、測量用センサーなどの搭載も可能になった。
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機体中央にペイロードの格納スペースを設けている
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ペイロードを増やすには固定翼を大きくする必要があるため、当初の設計では横幅が5.3mとされていた。だが、機体が大きくなるほど離着陸に必要なスペースも増えてしまい、災害現場で活動する際に支障をきたしてしまう。そこで再設計を行った結果、ペイロード13kgを確保したまま、横幅を3.9mに抑え、10m四方の場所で離着陸が可能となった。
第一種型式認証を申請する場合、冗長性を担保することが求められている。AS-H1では離着陸に利用するマルチローターを8個、水平飛行に使用するプロペラを2個装備して、安全性を高めている。
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離着陸用のローターは8基、アームの下側に取り付けられている
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航続距離も大幅に向上し、エアロボウイングの50kmから5倍となる250kmに増加。長距離飛行を実現するため、バッテリーも新たに開発した32400mAhのものを4個搭載する。
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バッテリーはペイロードの格納スペースの後方に搭載する
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エアロセンスとしては災害救援用を掲げるが、平時における離島や中山間地向けの物流インフラとしての利用なども想定している。
エアロセンス