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北海道民はすぐわかる“本仕込”“ネオバターロール”…90年間愛される「ロバパン」ロングセラーの理由

SASARU

 食パンの「本仕込」や「豆パン」など、数々の人気商品を手掛けている会社「ロバパン」。90年以上愛されている魅力とは、どのようなものでしょうか? 工場に潜入して徹底調査します。

  ロバパンは1931年に札幌市で創業し、2025年で94年目を迎えます。創業者の石上寿夫さんが、ロバに荷車を引かせてパンを売り歩いていたことから、社名が付きました。現在も札幌市に本社を構え、手作りにこだわったパンを作り続けています。

 ロバパン恵庭工場では約20種類のパンを製造し、全道へ出荷しています。工場内は焼きたてのおいしいパンの香りに包まれています。

こだわりのマーガリンがとろーり!

 最初に見せてもらったのは、発売から25年を迎える「ネオバターロール」の製造工程です。「発酵させたものが、時間になったらレーンに出てきてオーブンへ入っていきます」(ロバパン 早坂浩行さん)

 220度のオーブンで10分間焼きます。こんがりとおいしそう。遠藤リポーターが焼きたて、アツアツを食べてみます。「表面はこんがりと香ばしく、パリッとしていて、中はしっとり、もっちり、ふわっ。小麦の甘い香りがします」

 ふんわりと焼き上げたロールパンに、バターの風味豊かなマーガリンを注入。ロバパンオリジナルのこだわりのマーガリンです。「夏場は少し固め、冬場は少し柔らかめと、季節によって調整しています」(早坂さん)

 その後、袋に入れる個数に分けていきますが、機械化が難しく、手作業で行っています。1時間に約2500袋製造できるそうです。

 そのまま食べてもおいしいですが、電子レンジで10秒ほど温めると、中のマーガリンがとろーりと溶けて、またおいしく食べられます。

13種類の味を楽しめる「スナックサンド」

 次に見せてもらったのは、「スナックサンド」の製造工程。発売から50年を迎えるロングセラー商品です。

 現在は13種類の味を製造しています。最も人気があるのは「ハムタマゴ」。続いて、「タマゴ」「ツナ&マヨ」もよく売れているそう。

 スナックサンドを作るには、パンの耳を次々と切り取っていく工程が欠かせません。パンの耳は1カ月に約1トン出ますが、食品リサイクルとして他の業者へ引き渡し、無駄なく活用されています。

細かな調整がおいしさの秘けつ

 恵庭工場で特に多く作っているのは、人気の食パン「本仕込」です。機械から出てきたのは、「すごく大きな生地!」(遠藤リポーター)。一度に約700キロの生地を製造できるそう。食パン約1400斤分に当たるというから驚きです。

 早坂さんが「季節によって水分量などを調整し、職人と同じように仕込んでいます」と教えてくれました。社員がこのように細かく気を配り、丹精して生地を作っている様子が、「清酒を仕込む杜氏」に見えたことから、食パンの名前が「本仕込」となったそうです。

 この生地を自動で切り分け、丸めます。休ませた生地をつぶしてガス抜きし、棒状に成形してから型に入れます。M字型に折り曲げて入れることで、発酵の際に広がりやすく、焼き上がった時にきれいな食パンの形になるそうです。

 オーブンで約30分。ふっくらとおいしそうな食パンが焼き上がりました。次々と焼き上がってくる様子は、まるで「パンの遊園地のよう」(遠藤リポーター)。

 焼きたての本仕込を丸ごと1本、遠藤リポーターが割らせてもらいました。「持っているだけでも、指先の部分に穴が空きそうなほど」の柔らかさです。 食べてみるとシルクのようなきめ細かさで、「今まで食べてきたパンの中で、一番うまい!すごく甘い」。

 スライスし、おなじみのパッケージに包装して完成。1時間に約6000斤が製造されるそうです。

 このまま食べてもおいしいですが、早坂さんおすすめのアレンジレシピが「海苔佃煮のトースト」。
本仕込(6枚切)1枚に、海苔佃煮(大さじ1)を塗り、長ネギのみじん切り(15グラム)とピザ用チーズ(30グラム)を載せ、焼き目が付くまでトーストします。
海苔佃煮の磯の香りとチーズの香ばしさが甘めの食パンに絶妙にマッチするおいしさです。

豆の産地が生み出した“道民のソウルフード”

 北海道民のソウルフードともいえるのが「豆パン」。「北海道は金時豆の産地で、『豆とパンを合わせたらどうか』と作ってみたのが始まりでした」(ロバパン 國井晃太さん)。北海道以外ではほとんど販売していないそうです。

 生地にあんこを練り込み、中に道産の金時豆を入れて、手で丸めています。豆をしっかりと感じられ、かつ、生地が破れない絶妙な薄さにするため、熟練の技が必要な手作業。この作り方を70年以上変えていないそうです。

 約60分かけて発酵させると、体積は3倍ほどに。オーブンで15分間焼くと完成です。
「ふっくらして、パンもしっとり。甘くて柔らかいです」(遠藤リポーター)

 道民自慢のロバパン。製造の様子を見ると、長年愛される理由が分かりました。これからも、おいしいパンを作り続けてほしいですね。

みんテレ3月12日OAのものです。
(上記の情報は記事作成時点でのものです)

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