福寿の蔵元『神戸酒心館』で味わう大人氷♪ほんのり甘い酒粕×とろり老舗の宇治抹茶 神戸市
初夏の陽射しが感じられるようになってきたこの季節、そろそろ恋しくなってくるのはひんやり甘~い”かき氷”ですよね!この夏は、ちょっと大人なかき氷体験を楽しんでみてはいかがでしょうか。
やってきたのは日本酒「福寿」の醸造元である神戸・御影の「神戸酒心館」。こちらの料亭で「福寿」の酒粕を使ったかき氷の提供が、6月1日から始まったと聞いて、取材に訪れました。
この日はあいにくパラパラと小雨の降るお天気でしたが、敷地内は、酒米のふるさと”大沢”の里山をイメージして植えられた木々がとっても鮮やか!ザクロが咲いたり、ツツジやアジサイが見頃を迎えていて、この美しい庭だけでも一見の価値アリです。
庭を通り抜けた先にひっそりと佇む『蔵の料亭 さかばやし』。建物は、震災後に愛知から移設したという木造の酒蔵を用いています。
そんな同店で6月1日より、土日祝に設けられた「呑みの部」(14:30~17:00)という時間帯限定で、2種類のかき氷の提供が始まりました。
なかでも注目なのが、こちらの「福寿の酒粕かき氷(抹茶シロップ付き)」。福寿の醸造過程で出る酒粕を活かした自家製シロップは『さかばやし』料理長のオリジナルレシピです。
半月盆にのった、酒升の2倍はあるかという大きな升に盛られた真っ白な氷の山。そのてっぺんにはあんこが乗り、山肌には白玉が2つ♪その上からたっぷりと酒粕シロップがかかっています。
京都・宇治の老舗「山政小山園」の茶葉を使った抹茶シロップがついてくるので、お好みで少しずつかけながらいただきます。
酒粕の風味は、思ったより主張しすぎずほ~んのりといった感じ。練乳のミルキーな風味とあっさりとした甘さが氷になじみ、茶葉感のしっかりある抹茶シロップのとの相性も抜群です。
シロップとは対照的にねっとりと甘く仕上げたあんこが、氷の中までしっかり仕込んであるので、バランスよく、飽きずに最後まで楽しめます。
福寿の酒粕は、他の酒粕に比べてアルコール分が残り、しっとりとしたペーストのような質感なのだそう。それを練乳と混ぜ、とろみをつけるために白あんを少し混ぜています。白あんと聞いて、酒粕シロップの優しい甘さに納得!
酒粕をさまざまな料理に活用する「酒粕プロジェクト」を続けて10年。酒粕には慣れていたので「甘い酒粕と練乳×抹茶シロップの組み合わせは、きっと抹茶ラテのように相性がいいだろうと思っていました」という料理長の大谷さん。
かき氷をメニュー化するにあたって苦労したのは、むしろ氷の質感だったと言います。時間をかけずに凍らせることができ、通常のかき氷機でもふんわりと仕上がること、コストをかけずに美味しい氷をと吟味し、六甲山の天然水である「布引の水」を使用することになったのだそう。
酒升よりも一回り大きな升に、かいた氷を一度ギュッと固めてあるので、周りは少しガリっとした食感、食べ進めるうちに少し溶けた氷にシロップがしっとりと馴染み、不思議と清涼感を増していました。
お酒が苦手な方には、酒粕を使わない「濃い抹茶のかき氷(抹茶シロップ付き)」もあります。こちらは「山政小山園」の茶葉を贅沢に使い、抹茶の濃厚な風味と和三盆の優しい甘みが楽しめるそうですよ♪
福寿を醸造している蔵元ならではの、ここでしか味わえないかき氷。そんな和テイストの”大人かき氷”で涼んでみてはいかがでしょうか。提供は夏いっぱい、9月頃までの予定。予約はできないので、ご注意を。
場所
蔵の料亭 さかばやし
(神戸市東灘区御影塚町1丁目8-17)
営業時間
ランチ11:30~15:00
ディナー17:30~21:00
※土日祝限定 呑みの部14:30~17:00(L.O.16:30)
定休日
水曜日
駐車場
あり