サンフランシスコ(アメリカ合衆国)を訪ねて~作家・秋山秀一「旅の記憶(32)」
訪れた国や地域90以上、海外への旅は224回。旅行作家の秋山秀一さんが、自身で撮影した写真とともに、世界の街を歩いた思い出をつづります。
秋山秀一さん 旅行作家、元東京成徳大学教授、NHK文化センター講師。日本エッセイスト・クラブ常務理事、日本旅行作家協会会員、日本外国特派員協会会員。『鎌ケ谷 まち歩きの楽しみ』『世界観光事情 まち歩きの楽しみ』『ウクライナとモルドバ』『旅にでる、エッセイを書く』など著書多数。鎌ケ谷市在住。鎌ケ谷市国際交流協会(KIFA)会長、鎌ケ谷市都市計画審議会会長。
高層ビル群を眺めチャイナタウンを散策
サンフランシスコで最も展望の良い丘、ツインピークスの展望台からは、ダウンタウンの高層ビル群が一望できる。
セールスフォース・タワー(高さ326m)が建つまで、白い三角形のビル、トランスアメリカピラミッド(高さ260m)が、サンフランシスコで一番高い、この街のシンボルだった。
左の方に目を移すと、映画「ザ・ロック」の舞台でもあるアルカトラズ島が見え、ゴールデンゲート・ブリッジも確認できる。
この橋の左が太平洋、右がサンフランシスコ湾だ。
人気のフィッシャーマンズワーフで最も賑わっているピア39では、野生のアシカの群れが日向ぼっこをしている姿も見られる。
世界一曲がりくねった道、ロンバードストリートの坂道を歩き、中国語の看板を眺めながら北米一のチャイナタウンも歩いた。
街歩きに楽しみを添えるケーブルカー
ダウンタウンの中心広場、ユニオンスクエアの周辺にメーシーズ百貨店ほか、専門店も多く集まっている。
ケーブルカーの発着所に、転車台がある。
転車台にケーブルカーが乗ると、係員が一人で押しながら回転させて、方向変換する。
これを見るのも、楽しい。
アラモスクエアの丘の上に立つと、すぐ下に、19世紀に建てられたビクトリア様式の住宅、ビクトリアンハウスが7軒並んでいる。
その向こうに、高層ビル群が眺められる。
ケーブルカー博物館に入ると、4系統あるケーブルカーをコントロールしているワイアーが、音を轟かせて回転している。
(文・写真/秋山秀一)