今後の活用案はどうなる?歴史的価値の高い建造物『旧加古川図書館』 加古川市
2021年にその役目を終え、現在はその活用に関して議論がなされている『旧加古川図書館』。この日は歴史的価値の高い建造物を一目見ようと、足を運んできました。
同館は加古川駅から歩いて10分ほどの場所にあり、荘厳でかなりの存在感があります。
同館は1935年、宮崎県庁などを手掛けた建築家・置塩章氏の設計により「加古川町公会堂」として建設され、1974年からは図書館として利用されてきました。
2009年には西洋建築としての価値が評価され、県の景観形成重要建造物等に指定。ですが2021年、老朽化により図書館としての役割を終了しました。その後、図書館は加古川駅近くのビルに移転し、施設の利用はされないままとなっています。
市民からは長年地域に親しまれた建物の存続を求める声が寄せられる一方、存続には耐震性の問題などにより、建物本体だけでも最大7億円程度の改修費用がかかるといった課題があるとのこと。
そこで加古川市は市民に対し「旧加古川図書館のあり方に関するアンケート調査」を実施。今年2月に報告されたアンケート結果によりますと、回答者の半数が「民間事業者の活用による存続を望む」を選択。
また興味深い内容としては、改修工事の費用の一部を市が負担することについて、「存続を望む」または「わからない」と回答した人のおよそ4割が「負担する方がいい」を選択したという点でした。
先日、神戸市・旧居留地でも「神戸商船三井ビル」の活用に関するニュースがあったばかり。全国各地でこのような歴史的価値のある施設の存続が課題に挙がっているのだなと感じました。今後、施設がどのように活用されるのか注目してきたいです。
場所
旧加古川町公会堂(旧加古川市立加古川図書館)
(加古川市加古川町木村226-1)