【高校野球静岡市内大会3位決定戦】静岡商の宮腰3安打で勝利に貢献 攻守に底上げの成果も
第21回静岡市高等学校野球大会は4日、決勝と3位決定戦を西ケ谷球場で行い、3位決定戦は静岡商が4−2で静岡市立に競り勝った。
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3年生中心の前チームが春、夏と零封負けを喫して以来、攻撃力、得点力を課題としてきた静岡商。攻守の要として宮腰龍太郎、杉山大悟、山本敢生、杉山怜矢ら前チームでも主力だった4人が残り、今秋の県大会準々決勝では、今夏甲子園出場の掛川西に4−5で惜敗し、東海大会出場にはあと一歩届かなかった。曲田雄三監督は「その『あと一歩』が大きい」と言うが、常時上位争いに絡みながら着実に力を付けている。
3位決定戦
静岡商 000 100 210 4
静岡市立 000 010 100 2
(商)山本、山崎功―杉山大
(市)池谷、渡辺、安田―小西
曲田監督の今大会の狙いとして、エース山本に頼り過ぎないよう、山崎功太に経験を積ませ、野手もメンバーを積極的に入れ替えた。「合わない選手を引っ張るんじゃなくてどんどん入れ替え、レギュラーも固定しないようにした」。
3位決定戦では1−1で迎えた七回に鳥羽咲跳、堀内綜馬ら2者連続で送り込んだ代打に連打が出て2点を勝ち越し、守っては七回から救援した山崎功が3回を1失点で締めた。選手が起用に応え、曲田監督は「そういう(狙い通りの)大会にできた」と手応えを口にした。
この日、先制打を含む3安打の宮腰は「ずっと調子が悪かったけれど、今日は得点圏に走者がいる時は返す、いない時は出塁してチャンスをつくるというやるべきことを徹底するように意識した」。
今春から低反発バットが導入され、夏まではチーム全体で130キロ台後半の速球に手こずっていた。打力を高めるためにウエートトレーニングで体を大きくし、バットを数多く振ることに重点を置いてきた。
宮腰は自主練習でマシンの球を打つ時間を増やしたという。「前から来る強い球をたくさん打ちたいと思った」。その成果が徐々に表れ始めている。「精度を高めて飛距離を伸ばし、チームの主軸になりたい」と意欲を燃やす。
(編集局ニュースセンター・結城啓子)